【国政陳情】有機フッ素化合物対策に関する要望書
有機フッ素化合物対策に関する要望書
平素は明石市政の推進に関しまして、多大なる御配慮と御指導を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、近年有機フッ素化合物につきましては全国各地の河川・地下水・水道水で検出されたとの報道が相次ぎ、国民の関心が非常に高まっておりまが、明石市におきましても、令和2年に PFOS 及びPFOA 全国存在状況把握調査の結果が公表されて以来、本市の水道水源の一つである明石川上流域での検出状況が広く知られる事となり、多くの市民が不安を感じております。
こうした状況の中、明石川上流域の自治体には汚染の分布状況や発生源の特定の為に御尽力を頂いておりますが、環境中への排出のメカニズムなど不明な点が多く、基準等が設定されていない現状では、発生源を特定しても規制等を行う事が困難な状況です。
また、有機フッ素化合物は、人への健康の影響が指摘されているものの、その評価については各国・各機関において相当の基準に差異がみられ、現時点では毒性学的に明確な基準値及び指針値の設定は困難であるとされています。
しかしながら、報道等では「発がん性」「蓄積性」「残留性」などの危機感を煽る用語のみが協調される事により、あたかも直ちに健康への影響が発現するかのような印象が広がり、国民の不安は増大しております。
つきましては貴職におかれましては、人への健康への影響及び環境に関する評価を明確にし、環境中の存在状況に関する調査の強化を図るとともに、不確定な情報により過剰に高まった国民の不安を払拭するために、格段の御配慮を賜りますよう要望いたします。
記
1.毒性評価等に係る研究等の推進について
有機フッ素化合物の環境への排出を抑制し、良好な環境を維持するために、国内外の最新の科学的知見の集積や、国内での毒性評価等についての調査研究を早急に進め、発生のメカニズム等の解明、除去技術の確立、及び水質等の基準値の設定を行うこと。
2.環境モニタリングに係る財政支援等について
地域の住民の不安解消のためにも環境中での存在状況を適切に把握する事は必要不可欠なものであるが、化学調査および分析に係る経費は地方自治体にとっては大きな負担となるため、比較的高濃度の有機フッ素化合物が検出された自治体に対して、国による環境モニタリングの強化、もしくは財政支援を行なうこと。
3.国民の不安解消のための情報発信について
十分な知見がないことに起因する不確定な情報と散発する河川・地下水等での検出情報により、過剰に増大する国民の不安を払拭するため、現在の健康被害の発生状況や耐容一日摂取量がどのように決定され、これを超える量を摂取した際の健康被害が発生する確率など、リスクの程度を示す情報をありのままに積極的に発信し、地方自治体にゆだねるのではなく、相談窓口の設置など国が主体的にリスクコミュニケーションを促進すること。
日本維新の会 政務調査会長 音喜多 駿 様
幹事長 竹内 きよ子
副幹事長 宮坂 祐太
寺井 吉広
林 丸美
幹事長 正木 克幸
副幹事長 上田 雅彦
中村 茂雄
高尾 秀彰