たかお 秀彰議員が一般質問を実施

○議員(髙尾秀彰)登壇  明石維新の会、髙尾秀彰でございます。発言通告に従い、2項目、2点質問させていただきます。
 1項目めは、市内小・中学校体育館の空調設備の整備についてです。
 近年では、地球温暖化により異常気象の問題が深刻化しています。国内においても、梅雨の時期から秋にかけて、ゲリラ豪雨や台風による風水害や気候変動により、年平均気温は上昇傾向にあり、環境省のまとめによると、最高気温35度を超える年間日数は年々増加しており、特に2000年代に入ってから顕著に増加しています。夏の猛暑を超えた酷暑による高温注意報、熱中症による健康面の不安など、自然災害の対策への課題は山積しています。そんな中、教育環境においても、特に夏場の熱中症対策として、小中学校児童生徒、教師の健康面での安全確保と教育環境改善のため、小中学校各教室に空調設備の整備が進み、令和2年度には養護学校、市内小学校28校、中学校13校の全ての空調整備工事が完了したと報告を受けています。しかし、小中学校既存の体育館においては、いまだ空調整備が進んでおらず、文部科学省が公表しているデータによりますと、近隣の市においては、政令都市である神戸市では体育館での保有室数が285に対して空調設備の設置数が228の設置率が80%という数字に対し、本市を含めた中核市では、加古川市は保有室数が40に対して設置数がゼロのゼロ%、姫路市は保有室数137に対して設置率ゼロのゼロ%、尼崎は保有室数75に対して設置数ゼロのゼロ%、本市明石市は保有室数54に対して設置率ゼロのゼロ%。西宮市においては中学校体育館の整備については令和2年度に完了し、令和4年度より小学校体育館への整備を始め、現在も整備を進められているところです。学校教育における授業等のほかに、学校教育におけるスポーツ等の部活動、スポーツクラブ21等の地域スポーツ活動や地域行事等に利活用されており、災害時には避難場所、一時避難場所に指定されている施設、体育館ですから、様々な環境に対応するべく、機能性が求められており、あらゆる面での備えが必要です。そのような公共施設に毎年のように熱中症が問題となっている時代に、空調設備の整備が進んでいないというのは大きな問題だと考えます。防災上の観点からも、いざというときに市民につらい思いをさせないように、また、避難中に命を失ってしまうことがないように、そして平常時には学校部活動であったり、スポーツ推進、これらに活用も可能であり、平時からの備えとしても整備の優先度は高いと考えます。先進的な取組として、本市が今後どのような取組を考えておられるのかをお聞かせください。
 次に、2項目め、新中崎分署、緊急車両の出動動線についてです。
 現在、2027年度供用開始に向けた市役所新庁舎整備と併せて、中崎分署移転計画が2027年度の運用開始に向けて進められています。新中崎分署移転予定場所は、市役所新庁舎建設予定地の北向かいの中崎緑地です。新中崎分署が建設予定の場所は、国道28号線、通称浜国に面しており、週末や時間帯によっては大変車が混み合い、渋滞が発生しております。新中崎分署予定地は、緊急車両の出入口が28号線のみとなっており、出動動線に不安があります。令和5年1月に消防庁が公表している救急救助の現況データによりますと、緊急車両の現場到着平均所要時間は全国平均9.4分とされています。原因にもよるでしょうが、人が倒れてから6分以内に処置できれば助かる確率は37%と言われており、8分が経過する頃には助かる確率は17%までに激減すると言われています。2分遅れるだけで命を救える確率が20%も減ってしまいます。火災時など、緊急車両は有事の際には1秒でも早く現場に到着しなければいけません。災害時や渋滞時に緊急車両がスムーズに出動が可能なのか、また、スムーズな出動に支障を来す際の回避策等はあるのか、お答えください。
 以上、2項目2点、御答弁のほどよろしくお願いいたします。
○議長(尾倉あき子)    長田教育局長。
○教育局長(長田一夫)登壇  教育局長でございます。
 私からは、御質問1項目めの小・中学校の空調設備の整備についてお答えいたします。
 1点目、体育館の空調設備についてでございますが、本市における学校施設の整備としましては、老朽化した校舎外壁などの改修のほか、トイレ改修やエレベーターの新設、児童数増加に対応したプレハブ校舎の新設など、限られた予算の中で優先順位をつけて、児童生徒の学習環境の向上に向けた取組を進めております。空調設備につきましては、全小中養護学校において、児童生徒が学校生活の中で一番長い時間を過ごす普通教室と、授業での利用頻度が高い特別教室について、令和2年度までに設置が完了しています。市内全校の体育館に係る空調設備整備につきましては、大規模な空調設備の配置や電気容量の増設に係る費用のほか、設置後の運転経費など必要経費の検討が必要であると考えております。全国的には小中学校の空調設備導入率は、令和4年9月1日現在で1割程度にとどまっています。さらに、導入実績のある自治体の整備内容を調査しますと、体育館の全館空調を実施している自治体は限定的で、体育館の一部を冷やす部分空調を整備している自治体が多く見受けられます。体育館の空調設備については様々な整備手法があり、本市におきましても先行導入事例を参考にしつつ、エネルギー効率を最大限にする工夫や太陽光発電等の再生可能エネルギーの活用など、環境負荷低減を図るとともに、これに伴う必要経費などを総合的に検討する必要があると考えております。また、大地震など大規模災害が発生した場合、多数の避難者が体育館を利用することになりますが、健康に配慮が必要な方については、空調の設置された部屋を活用することとしているところです。例年、台風や大雨により自主避難所が開設されていますが、避難人数も限られているため、快適性の劣る体育館ではなく、空調設備が設置された部屋を用意し、避難中における熱中症等の健康被害やストレスを最小限にするよう配慮をしております。よろしく御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(尾倉あき子)    吉田消防局長。
○消防局長(吉田 優)登壇  消防局長でございます。
 私からは、御質問の2項目め、新中崎分署についての1点目、緊急車両の出動動線についてお答えいたします。
 現在の中崎分署は、昭和47年に建築され50年以上が経過し、老朽化や耐震性の問題もあることから、市役所新庁舎整備に併せ移転に向けた取組を行っております。移転につきましては、令和2年3月に市役所新庁舎建設基本計画が策定され、この計画の中で、中崎分署についても市役所新庁舎と併せて整備を行う方向で検討を進めること、その整備場所として現市役所庁舎敷地に近接した市有地であり、パブリックコメントで市民からも提案のあった場所である中崎遊園地の一部を候補とすることが示され、消防局において具体的な検討を行ってまいりました。中崎分署は、明石駅周辺の中心市街地を管轄する分署であること、出動動線として国道28号へのアクセスが容易であることなどから、同基本計画で示された候補地が移転予定地として最適であると判断し、新中崎分署棟整備に向けた取組に着手、令和3年1月に新中崎分署棟建設基本計画を策定、本年3月に総務常任委員会で同計画について御報告を行ったところでございます。その後、7月に新中崎分署建設設計業務委託契約を締結し、本年度中に基本設計を終え、令和6年度に実施設計を行う予定で事業を進めております。
 議員御指摘の国道28号の渋滞時などにおける緊急車両の出動への影響と回避策でございますが、市内の他の署所につきましても、出動車両の車庫は1つの道路に面しておりますが、渋滞などで出動ができなかったという事例はございません。交通渋滞は市内の道路で時間帯などにより日常的に発生しておりますが、仮に車庫前の道路が一般の車両で塞がっている場合は、車列に御協力をいただき、前後や左右に詰めていただく、あるいは一般車両数台を敷地に誘導して隙間を空けるなどし、緊急車両の動線を確保して出動するほか、赤色灯の点滅やサイレンを吹鳴して走行することで、渋滞を回避しながら安全に出動を行っております。
 現在の緊急車両の現場到着時分でございますが、令和3年では全国平均9.4分のところ、本市におきましては同年で8.5分と全国平均として比較的早い現場到着となっております。なお、重篤な患者につきましては、口頭指導するなどし、救急隊の現場到着時分までつなげた形をとっております。また、本市の人口、道路事情、消防署所の配置及び救急隊の配置数といった条件において、1秒でも早く現場到着できるよう努めているところでございます。また、新中崎分署につきましては、国道28号に消防庁舎の車庫前と同様の駐停車禁止の路面標示を設けることで、より円滑な出動が行えることから、関係機関との協議を予定しております。このような取組により、国道28号が渋滞した場合においても、円滑な出動体制を確保してまいります。現中崎分署は老朽化、耐震性が不足しており、現場環境の改善、来る南海トラフ巨大地震に対する備えという観点から、移転は喫緊の課題として捉えており、速やかな事業推進を図りたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    御答弁いただきましてありがとうございます。
 まず初めに、小・中学校の空調設備の整備についてなんですけれども、確かにいろいろな課題がおありなのも分かっておるんですけれども、この間の議会体験ツアーでも、小学生議員の方から質問受けまして、小学生の子供たちから、体育館を利用されている生徒さんから、大人の方も、ふだん体育館を利用されるような方なんかからのお声もたくさん届いているんですね。一番やっぱり気をつけて、緊急性を持って動かないといけないようなことを思うのは、考えますのは、やっぱり避難所というのももちろんそうなんですけども、やっぱり年々、熱中症で倒れる方っていうのも増えている傾向があります。それを簡単に考えないで、本市としても緊急性を持って対応していくというところが必要ではないかと考えるんですけれども、そこら辺、いかがでしょうか。
○議長(尾倉あき子)    長田教育局長。
○教育局長(長田一夫)    教育局長でございます。
 避難所として体育館が使われるということ、その意味も教育委員会としては把握しているつもりです。ただ、体育館に空調を設置しようとしますと、多額のコストがかかります。これは、設置する費用、それからその後のランニングコストになります。先ほど様々な手法と言いましたし、全館空調ではなく、一部を冷やして対応している自治体もございます。また、体育館というのは断熱性が低いというところもございます。そういったことも含めて、ランニングコスト等、やっぱり市民の税金も使うわけですから、一番いい方法を今後検討してまいりたいと思います。
 以上でございます。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    ありがとうございます。
 そのおっしゃっている意味をよく理解できますし、ごもっともだとは思うんですけれども、何分、一気に事業化して、一気に進めようとしたら時間もお金もかかりますし、そうなったら、次にちょっと時間もお金もかかるからまた次にしようかとか、やっぱり後回しになっちゃいがちな傾向だと思うんですね。それが過去の議事録等を見てましても、ちょっとその傾向があるのかなというところも個人的には思うところもあったんですけれども、そこを例えばですけれども、段階的に屋根の断熱効果を上げるとか、ちょっと室内の中の断熱効果を上げるとか、そういう段階的な取組なんかをされてみるとか、そういうのはいかがでしょうか。
○議長(尾倉あき子)    長田教育局長。
○教育局長(長田一夫)    教育局長でございます。
 今、議員の御提案の手法も分かりますけれども、またそれにつきまして、どういった方法、一気にやったほうがいいのか、段階にやったほうがいいのか、それぞれ工事を何回もやるのは学校にも負荷かかりますし、お金もまたかかることだと思います。そこら辺も含めて、他市の状況、入れておられるとことか、そういった所を調査をまずしていきたいと思っております。御理解賜りますようよろしくお願いします。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    この件に関して触れていただいている議員の方も多数おられると思いますので、極力早い段階でこれが事業化するように、取組を進めていけるように、どうぞ積極的な動きをとっていただくようによろしくお願いいたします。
 続きまして、新中崎分署についてなんですけれども、御答弁いただきましたとおり、いろいろなことを想定して、今の予定場所にされているということなんですけれども、既にお耳に入っていることかと思うんですけれども、以前の説明会の際にも、市民の方から、ここの新中崎分署の予定地は緊急車両出動の動線についてちょっと不安があると。もし仮にここ以外の場所に予定地を変えれるんであれば、こっちも検討してみたらどうかというお話も上がっていましたけれども、そこら辺についてはどうお考えでしょうか。
○議長(尾倉あき子)    吉田消防局長。
○消防局長(吉田 優)    消防局長でございます。
 現在の中崎分署の位置、それと比較しまして、動線的にはやはり国道28号、これに面した所の活動の出動動線が担保できるということで、その敷地の面積等を比較しましても、そこがベストであるというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    この新中崎分署予定地に関しまして、現職で働いておられる隊員の方々の御意見とかも聞かれておるんでしょうか。
○議長(尾倉あき子)    吉田消防局長。
○消防局長(吉田 優)    消防局長でございます。
 当然、今、基本設計という形の事務を続けております。そういった中で、職員の意見、いわゆる24時間勤務でありますので、そういった施設の聞き取り、使い勝手、そういった職員の意見を反映した設計を考えておりますので、当然のことながら、意見を反映した形での事務を進めている状況であります。
 以上でございます。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    それにしてはなんですけど、私も大型トラックの運転経験がありますので、現場を見たときに、確かに安全に確実に誘導すれば、方向転換したりとか出動も可能だと思いますけど、緊急性が伴って急いでいるときに、果たして誘導して安全確認したときに、より早く、1秒でも早く現場に駆けつけることが可能だと思うか。もちろん急いで緊急出動はしていただけるとは思うんですけども、少しでも早く行こうと、出動しようというときに、そういうちょっと不安要素があるというのは、もうちょっと検討をいただいたほうがいいのかなと考えるんですけども、いかがでしょうか。
○議長(尾倉あき子)    吉田消防局長。
○消防局長(吉田 優)    消防局長でございます。
 当然のことながら、急いでいることに伴いまして、この安全確保というのは、やはり最優先されますので、そこで事故を起こしてしまうと、当然、当初の目的の達成ができませんので、そういったことも含めて安全管理を徹底しながら、そういった出動に対して行動を起こしていくという形を捉えております。ちなみに、そういったスペース、国道のそういった接した庁舎の進め方というのを、県下の消防本部に聞き取りもさせてもらってます。そういった中で、より国道の渋滞が発生する大きい所でも、やはりそういった出動動線を優先して設置している消防本部も県下でもたくさんありますので、そういったことも踏まえながら、現在の新庁舎の設置場所について最適であるというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    ありがとうございます。
 あらゆることを、いろいろと御検討いただいていると思うんですけど、もっとあらゆる面で想定をしていただいて、理想、完璧な中崎分署を建設するというのは大変難しいとは思うんですけど、より理想に近い形で建設できるような取組のほうを、引き続きよろしくお願いいたします。
 そこで、丸谷市長、現在の新中崎分署予定場所は、新庁舎建設予定場所の北向かいとなっておるんですけども、それも市民の方の声で、景観が損なわれるんじゃないかと。せっかくいい立地景観、立地場所にあるのに、その中崎分署が建設されることによって、美しい景観が損なわれるんじゃないかという御意見も私のところにも届いておるんですけども、そこについては丸谷市長、どうお考えになられるでしょうか。
○議長(尾倉あき子)    高橋政策局長。
○政策局長(高橋啓介)    政策局長でございます。
 新中崎分署の位置に、そこに建設をしますと景観がということでございます。どこから見てからの景観というとこが、少しすみません、分からないところではございますけれども、中崎遊園地、松林のほう、あれは全くそのまま残った状態でございます。そういった景観の部分もしっかり残した形で新中崎分署の建設を行いますので、御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(尾倉あき子)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    すみません、言葉が足らず。南に面した動線として、南北からの動線として、新庁舎が出来上がったときに、窓から見える景色、それについて中崎分署が見えることによって景観が損なわれるんじゃないかというお声もお聞きしてたんですけども、丸谷市長がそれについてどうお考えなのか、ぜひとも丸谷市長の直接お考えをお聞きしたいんですけれども。お願いします。
○議長(尾倉あき子)    丸谷市長。
○市長(丸谷聡子)    髙尾議員の再度の御質問ですけれども、新庁舎の景観というのは一体的なものだと思っておりますし、むしろ南面は海と面しておりまして、そこの景観をどうしていくかということも、そして中から南に向かって広げていくということもあります。北側というのは、一定、事務所スペースでもありますし、その道を隔てて向こう側に消防庁舎があるからといって、その景観が損なわれるというような認識は、私自身は持っておりませんし、もっと一体的に庁舎も、それから中崎分署も含めて、庁舎の周辺の景観であるとか、そういうのをしっかり考えていけたらと思っております。先ほど局長もお話ししましたように、松林のほうはきちっと残させていただいておりますし、今、一定、分署を建設の予定の所というのは、そういったまとまった生態系があるような場所でもありませんので、一定、こういった形で新庁舎と、それから中崎分署、一体的に庁舎として建設を進めていけたらというふうに私自身は考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。