上田まさひこ議員が一般質問を実施
○議員(上田雅彦)登壇 明石維新の会、上田雅彦でございます。発言通告に従いまして、2項目について順次質問をさせていただきます。
まず、1項目めは、先ほどの寺井議員に続きますが、高齢社会における本市の対応について問うものであります。
我が国では、少子高齢化が長く続いておりまして、人口動態の変化は社会の様々な分野に影響を与えております。その中でも、特に影響力を持つのが800万人いると言われております、いわゆる団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題で、社会全体に様々な問題をもたらすと言われております。計算上は、4人に1人が後期高齢者になるという超高齢化社会に突入することになるわけであります。しかも、その傾向はまだまだ続いていく見込みでありまして、本市においても例外ではございません。そこで、高齢化の1つの指標になり得る本市の要支援・要介護認定者数に私は注目してみました。今年度の直近の数字で見ますと、本市の高齢者にカテゴライズされる65歳以上の人口8万186人に対しまして、要支援・要介護認定者数は1万6,092人で、その要支援・要介護認定率は20%に上ります。要支援・要介護者が増えるということは医療費の増加にもつながること。当然ですが、それ以外にも介護施設の増設や介護福祉に関わる人も増員せねばなりませんし、また、自宅で介護をしている場合であれば、その家族が本来自由に使える時間や仕事に就ける時間にも制約をかけてしまうことになりますので、本市の経済の活性化にも悪影響が出てしまいます。そこで3点質問をさせていただきます。
まず、1点目は、本市における要支援・要介護認定者数の推移につきまして、ほかの中核都市との比較において、本市の状況を教えていただきたいという点でございます。本市は、この分野において現在、どのポジションに位置しているのかの確認にもなりますし、今後の方針や対策を練る上においても非常に大事な観点であります。
続きまして、2点目でございますが、地域の高齢者に対するフレイル予防についてであります。フレイル予防は、今現在において要支援・要介護認定を受けていない方々、先ほどの認定率20%以外の方々にも、その人生100年時代を元気で乗り切るために、非常に大切なことであります。このフレイル予防については、なかなか1人では実践しにくいため、どうしても地域コミュニティとの活動が必要不可欠ではございますが、本市は、その地域コミュニティとどのような関わり方をしているのか、そして、果たして、地域ごとに異なるニーズに対して、本当に応えられているのかをお聞きいたします。
そして、最後に3点目でございます。先ほども申しましたが、今後、高齢者が増加していく見込みの中で、本市が実施する施策及びその情報が広く本当に支援が必要な方々に対してしっかりと届いているのか。そして、その施策はどのようなものであるのかをお聞かせください。
次に、2項目めといたしまして、播磨臨海地域道路についての質問でございます。
今年7月に開催されました播磨臨海地域道路高砂大会に、私も議員として参加させていただきました。その際に、私の周りの方々の雰囲気も含め、この明石では、この播磨臨海地域道路自体のことについて、あまり関心が高くないなと何となく肌で感じ取りました。そこで、今回、少しでも本市の中で、この播磨臨海地域道路についての関心が高まればと思い、質問させていただきます。播磨臨海地域道路は、将来的に神戸市から播磨臨海地域を連絡して太子町に至る延長50キロメートルの高規格道路であります。まだまだ先の将来の話ではありますが、東は阪神高速湾岸線にもつながる予定で、大いなる可能性を秘めている大プロジェクトであります。そこで、3点質問をさせていただきます。
まず、1点目は、現在の問題点についてでございます。第二神明から広畑の間の播磨臨海地域道路の区間におきまして、現在の交通渋滞や事故発生状況及び道路利用者からの不満・苦情についてどのように把握されているのかをお聞きいたします。
次に、2点目でございますが、決定されるまでの経緯、そして、これまでの取組、また、これからの市民への啓発についてどのように考えていらっしゃるのかをお聞かせください。
最後に、3点目でございますが、この播磨臨海地域道路の整備において、予定ルートでは本市の西部地域の一部にとどまるものでございますが、整備により期待される効果についてお聞きさせていただきます。
以上、2項目、御答弁よろしくお願いいたします。
○議長(尾倉あき子) 違口福祉局長。
○福祉局長(違口哲也)登壇 福祉局長でございます。
御質問の第1項目めの高齢社会における本市の対応についてお答えをいたします。
まず、1点目の本市における要介護認定者数の推移についてでございますが、議員からありましたように、本市における65歳以上の高齢者人口は、令和5年10月1日現在、8万186人、要介護認定者数は1万6,092人で、そのうち、要支援1、2が40.5%、要介護1、2が28.7%、要介護3から5が30.8%となっており、高齢化の進展に伴い、要介護認定者数は年々増加しているところでございます。中核市全体の平均では、要支援1、2が29.7%、要介護1、2が37.4%、要介護3から5が32.9%となっており、中核市の中では、本市は、要支援1、2の認定者数の割合が高い状況となっております。
次に、2点目の地域コミュニティとの関わりについて及び3点目のフレイル対策及び市民への情報発信について、併せてお答えをいたします。フレイルとは、加齢に伴い心身の機能が低下した虚弱な状態を指し、この状態が進むと要介護状態につながりますが、早期に対策をとることにより、元の健康な状態に戻ることができるとされております。高齢者が要介護状態になることを防ぎ、健康で生き生きと暮らすためには、日頃から御自身の健康状態を把握すること、そして、フレイルの兆候があれば早めに気づいていただき、適切な対応をとっていただくことが重要でございます。本市では、健康づくりの計画であるあかし健康プラン21において、日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる健康寿命の延伸を目標に、高齢者のフレイル対策を掲げ、フレイルの概念やフレイル予防の柱である運動、栄養、社会参加などに関して、広報あかしやホームページ、動画等を活用して、広く周知しているところでございます。また、中学校区ごとに設置をされている、まちなかゾーン会議において、事務局である地域総合支援センターや保健医療福祉関係者、地域住民組織の代表者等で意見を出し合い、フレイル予防や介護予防などの普及啓発を行っております。そのほか、地域の要望に応じたフレイル予防や介護予防に関する出前講座の実施や、体操を中心とした自主グループ活動の育成・継続の支援、健康づくりや生きがいづくりなどを行う居場所の整備・運営費の補助など、高齢者の主体的な活動への支援も行っております。さらに、今年度から新たな取組といたしまして、地域におけるフレイルを予防するため、東京大学高齢社会総合研究機構が考案したフレイルチェック事業を開始いたしました。導入に当たり、まずは市民の方々にフレイルについて知っていただき、フレイル予防の意識を高めていくことが重要であると考え、フレイル予防の第一人者である同研究機構長の飯島勝矢氏を講師に迎え、フレイル講演会を10月に開催いたしました。当日は、254人の市民の方に御参加をいただき、一定の意識の醸成につながったのではないかと考えております。さらに、事業の実施・運営に携わるボランティアである市民フレイルサポーターを養成するための研修を開催するとともに、市内4か所のふれあいの里において、運動、栄養、社会参加に関するチェック項目を測定するフレイルチェック会を順次開催してまいります。また、保健所に保健師等の専門職によるフレイル相談窓口を設置するとともに、後期高齢者を中心に健診や医療受診、介護保険のデータから健康状態を把握できない方に対しては、保健師、栄養士等による電話や戸別訪問などで健康状態を確認するとともに、個々の状態に合わせて助言や情報提供を行うなど、積極的な支援を行っております。また、支援は1回限りではなく、3か月後に改めて健康状態を確認するなど、きめ細かな対応を行っているところでございます。今後、高齢者、特に後期高齢者のさらなる増加が見込まれる中、フレイル対策の必要性はますます高まっているものと認識しているところであり、地域団体などとさらなる連携を図りながら、効果的な取組を進めてまいりたいと考えております。御理解賜りますようよろしくお願いをいたします。
○議長(尾倉あき子) 松原道路部長。
○道路部長(松原光浩)登壇 道路部長でございます。
私からは、御質問の2項目め、播磨臨海地域道路についての1点目から3点目につきまして、順次お答えを申し上げます。
播磨臨海地域道路につきましては、慢性的な交通渋滞に対応するため、第二神明道路や国道2号バイパスなどとの新たな道路ネットワークを形成させるとともに、製造業の活性化や観光促進、交通事故の削減及び災害への対応を目的とする、神戸市から太子町に至る約50キロの高規格道路であり、このうち、神戸市西区の第二神明道路から姫路市広畑までの約32キロメートルの区間を優先的に整備しようとするものでございます。
御質問1点目、地域の現状や課題把握についてでございますが、これまで、国土交通省による社会資本整備審議会での検討の中で、様々な観点から整理が行われてきたところでございます。そのうち、交通渋滞、交通事故発生状況についてでございますが、現在、国道2号バイパスにおきましては、1日約10万台の車両が通行している状態でございます。これは国道2号バイパスの交通容量の約2倍に相当いたします。事故率にあっては、県内平均の2倍以上となっております。また、県内の主要渋滞箇所全172か所のうち、約3割に当たります64か所が当該播磨地域に集中している状況でございまして、本市におきましては、明石西インターチェンジ周辺道路などが該当しております。地域の声の把握につきましては、国・県・市が連携しながら、郵送やインターネットなど様々な調査手法により取り組んでいるところであり、地域住民や道路利用者を対象としたアンケート調査や、鉄道駅、サービスエリア、市役所におきましてパネル展示などを行い、併せて御意見をお聞きするほか、企業等へのヒアリングなどを複数回実施することによりまして、把握に努めてきたところでございます。主な意見といたしましては、地域の渋滞緩和などに効果的であるとの回答が約8割を占めるとともに、製造業の活性化、交通事故の削減、災害に強いまちづくりを期待するといった御意見を頂いております。
2点目のこれまでの取組・経緯及び今後の予定についてでございます。これまで、国土交通省により、優先的に整備に取り組む区間の絞り込みや複数ルートの検証が行われた後、令和4年11月には、県・関係市町に計画案が示されたところでございます。現在、関係市町である5市1町におきまして、合計32回の説明会を順次開催しておりまして、本市では、11月19日、日曜日、清水小学校区コミュニティ・センターにて開催したところでございます。今後、皆様の御意見を踏まえながら、当都市計画案の検討を進め、次回2回目の説明会で改めて地域への説明を行いまして、都市計画決定手続を進めていく予定でございます。
最後に、3点目の播磨臨海地域道路の整備により期待される効果についてでございますが、当該道路が整備されることにより、交通容量が確保されるとともに、交通ルートの分散化が図られることから、慢性的な交通渋滞が緩和されるものと期待しております。また、神戸西バイパスなど東西の広域幹線道路網の整備が進む中、明石市におきましても、江井ヶ島松陰新田線や山手環状線など、市内幹線道路の整備を順次進めているところでございまして、これらがネットワークとして機能することで、円滑な交通環境が形成されるものと考えております。さらに、交通渋滞緩和だけでなく、播磨臨海地域と神戸・阪神地域との接続強化による地域経済の活性化、雇用促進、観光・交流の促進など、様々な側面での波及効果が期待されていることから、引き続き国・県・市町など関係機関と連携しながら進めてまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
○議長(尾倉あき子) 上田議員。
○議員(上田雅彦) 御答弁ありがとうございました。それでは、再質問させていただきます。
まず、1項目めの高齢社会における本市の対応についてなんですけれども、私も、先ほどおっしゃられました10月に実施されました東京大学飯島先生講師のフレイル予防講演会に参加させていただきました。市民の方々もたくさん来られ、真剣さの中にも笑いもあり、本当に非常に勉強になりました。その中で先生もおっしゃられていたんですけれども、フレイル対策には運動、食事、そして、社会との接点を持つという3点を挙げられておりましたけれども、運動と食事というのは自助努力で何とかなるとは思いますが、やはり社会との接点を持つということは、1人の努力だけではなかなか立ち行きません。ここはやはり行政の力が必要になってきます。そこのところ、待ったなしの施策も考えないといけないと思うんですけれども、市長のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○議長(尾倉あき子) 丸谷市長。
○市長(丸谷聡子) 上田議員からのフレイル予防に関する再度の御質問でございます。
まさに先ほど御紹介いただきましたように、フレイル予防の3本の柱のうちの社会参加というのは、地域活動への参加とか、人と人との交流でございますので、こういった健康寿命を延ばすために、本当に重要な施策だと思っております。私自身も今回、敬老会なんかも行かせていただいて、その都度、こういった地域のこういうつながりが大事で、こういう場に出てきていただくことが、このフレイル予防につながるということをお話をさせていただきました。また、地域ごとに様々な今、取組をしてくださっていることは、本当にありがたいと思いますので、そこは市としてしっかり連携をさせていただきたいと思いますし、答弁もさせていただきましたけれども、今後、市民フレイルサポーターの養成にしっかり力を入れていって、各地域でも活躍していただけるような形で、市民の皆さんと共に、地域の中でしっかりフレイル予防の普及啓発、取組を進めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(尾倉あき子) 上田議員。
○議員(上田雅彦) ありがとうございます。それでは、2項目めにつきまして、先ほど御答弁の中で、清水小学校区で住民説明会が行われて、今後も5市1町、32回の説明会が予定されているとのことだったんですけれども、11月19日の会場では、どんな意見が出て、また、どんな雰囲気だったのか、ちょっと教えていただけますでしょうか。
○議長(尾倉あき子) 松原道路部長。
○道路部長(松原光浩) 道路部長でございます。
播磨臨海地域道路の清水小学校区コミュニティ・センターでの説明会の内容ということでございますが、出席者につきましては、27名御出席をいただいております。意見といたしましては、渋滞緩和というのは当然あるんですけれども、臨海部の工業地帯からインターチェンジにつなぐ幹線道路の整備というのをできれば行っていただきたいんですがという話だったんですけれども、その回答といたしまして、インターチェンジの交通量が増えることで、関係機関と調整していきますが、御意見のような南北の幹線道路の計画は現在のところはございませんという回答をいたしております。あと、用地買収などの時間については、道路のほうがいつ完成をするんでしょうかというような質問もいただいております。
雰囲気といたしましては、前向きなといいますか、道路整備の進捗を早くしてほしい、どういった効果があるんだっていうような質問が多かったように思います。あとは、ルートのことについて若干触れられておりました。ただ、明石市におきましては、先ほど答弁でも申しましたけども、この地域道路の効果、メリットに関しましては、我々どもも様々な効果を見込んでおり、期待しておるところでございまして、地域道路網協議会ですね、それに明石も参入しておりまして、平成10年から協議会のほうを立ち上げて、共に調査研究やってまいりました。その中で、それまでも地域の住民の方の御意見もいろいろ広く伺っておりまして、そんな中で、この事業の整備の促進のほうに、明石市としても前向きに取り組んでいきたいと考えておりますので、御理解賜りますよう、よろしくお願いします。
○議長(尾倉あき子) 上田議員。
○議員(上田雅彦) ありがとうございます。ということは、総じて前向きといいますか、皆さん期待をされているという理解でよろしいでしょうか。
あと、もう1点なんですが、将来的に先ほど申しましたけども、東部地域は、阪神高速道路湾岸線につながる予定の中で、東西からの往来が本当に多くなると思われます。ただ、西部地域だけのことではなく、本市を通過するだけの道路ではなく、本市に多大なる恩恵をもたらし、どのようにそれを起爆剤にしていくかという施策を今のうちから検討しておかないといけないと思っております。やはりロジスティクス関連の企業誘致などの産業振興施策、そして、観光、また、雇用の促進等、市民の声も反映させながら、地域の発展に大きく寄与できる施策を検討していくべきだと思います。幸いにもまだまだ時間はあります。ありますけれども、今のうちからいろいろしっかりと議論を重ねまして、いろいろ施策を考えないといけないと思っておりますが、そのあたり、市長はどのようにお考えでしょうか。御意見をお聞かせいただけますでしょうか。
○議長(尾倉あき子) 丸谷市長。
○市長(丸谷聡子) 上田議員からの再度の御質問です。
様々な御提案を頂きました。そういう意味では、まずは、本市におきましても、ネットワークとしてしっかり機能するように、市内の幹線道路である江井ヶ島松陰新田線や山手環状線の整備、また、通学路の整備、道路・橋梁の老築化対策などにつきましても、しっかり進めていきます。そういう意味では、国・県・関係市町とも関係機関としっかり連携して進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。