まさき克幸議員が一般質問を実施
○議員(正木克幸)登壇 明石維新の会、正木克幸です。通告に従い、3項目、4点質問をさせていただきます。
1項目めは、介護福祉現場の人材不足への対応についてです。
全国的に、介護保険を利用する際に最初の窓口となるケアマネジャーや相談支援専門員、そして現場を支えるヘルパーの不足が叫ばれています。本市においても、先の財政白書に示されている人口推移の基礎データとなる国勢調査などから考察したとしても、今後、高齢化は進み、ますます成り手不足が容易に推測できます。
このような状況を勘案していく中で、短期的に解決できる課題と長期的に解決しなければならない課題を整理し、本市として現実的に取り組める部分を明らかにした上で、短期的に解決できる課題には速やかに取りかかり、短期的課題の解決を積み上げることで、複合的に長期課題を解決する手法が有効であると思います。
まず、どうして成り手が不足するのかを根本的に考えたときに、考えられる要素は複数あり、金銭的待遇や休日待遇、業務内容などは容易に推測できると思います。しかし、介護保険制度は国の定めに準じている以上、本市独自として加点内容などを変更することは困難であり、仮にできたとしても、厳しい本市の財政状況を鑑みたときに、持続性を保てるのかという視点から見ると疑問が残ります。
また、待遇面に関しては、民業である以上、行政として拘束できるものではありません。おおよその問題の根幹が国の制度や民業の範囲内であることから、短期的な解決は困難であることは言うまでもありません。もちろん、だからといって諦めるのではなく、国の制度を動かすべく、我が会派としても過去に他会派議員とともに国政へ陳情へ行くなどの活動は行っており、このような活動は今後も継続していきたいと思います。
さて今回、この問題を提起するに当たり、ケアマネジャーから御相談を頂きました。真摯にこの問題に向き合うために、決して十分とは言えませんが、市内の社会福祉法人に依頼をして、相談支援専門員の業務に同行させていただき、実務体験を行いました。同じく、同様の問題意識を持っておられる自由民主党明石の石井議員は、現場のヘルパー業務に帯同することにより、複合的視点で現場を体験して意見を交換することで、双方の見識を深める取組をしております。
そして、実際業務に当たっておられる相談支援専門員やケアマネジャーとの意見交換においても、自己の利益のための要望ではなく、利用者目線で手厚いサービスを提供するための改善要望が数多く出ました。形があるものを提供してその対価を頂く製造業などとは異なり、形がないものを提供して対価を頂くサービス業であることを考えた際に、形があるものは定められた形状を形成した上で提供する反面、形がないサービス業に正解はあってないようなもので、常に臨機応変の対応を必要とされます。時には明らかに範疇外の業務を依頼されることもあり、これが大きな負担になっているのではないでしょうか。
また、製造業では当たり前のように考えられる労働総量、いわゆるニーズと、労働総力、いわゆるキャパが考慮されているのでしょうか。分かりやすく言えば、毎日1,000個作れる機械に1,500個のオーダーを入れても製造はできません。これを毎日1,000個と平準的にならして製造をする、そして繁忙期には短い期間だけ1,200個を頑張って作るということが、まずイロハのイとしてコントロールされています。自社社員の労働力の維持と外部からのオーダー数を適切にコントロールしながら管理していくことで、持続性のある製造が成り立ちます。それは製造業の話で、介護、福祉のようなサービス業には関係がないと思われるかもしれませんが、例えばサービス業のホテル業をイメージすると、自身のホテルの客室が何室あるのかを知らないで予約を取っているホテルがあるでしょうか。もしあるならば、オーバーブッキングが頻繁に起こるのではないでしょうか。少なくともこのホテルには何室の客室があるというキャパを把握した上で、客室稼働率を高める予約獲得、いわゆるニーズを目指しているのではないでしょうか。
介護認定は1次判定と2次判定の2回に分けて行われ、これらの判定を恣意的に操作することはできません。ますます増えることが予想される認定希望者に対してどのように対応するのか。
また、医療の視点から考察しても、国の指針に示されているように、今後は機能分化を明確に行うことが求められており、地方独立行政法人明石市立市民病院では、今後の在り方や収益改善が議論されています。公的病院である以上、政策医療は切り離すことができず、また市民の心のよりどころとしての機能も果たさなければならないがゆえに、収益面では民間病院と比較して必ずしも有利であるとは言えません。しかし、全てを賄うことはそのまま収益改善が見込めないことにも直結する中で、先ほど申し上げたように、機能分化を行うに当たり、治す医療と、治し支える医療を分担することで、一定の改善は見込まれるものと想定されます。しかし、この際にも退院調整という業務があり、この業務を担うのがケアマネジャーなのです。機能分化を進めることでもニーズが増えることが想定されます。
具体的な方策は明示しにくいと思いますが、今もキャパは足りない。今後、ニーズは福祉と医療の視点から考察しても確実に増える。これは介護の世界に限った話ではなく、保育の世界にも通じる話ではないでしょうか。サービスを拡充することで当たり前のようにニーズは増えますが、キャパ、いわゆる保育士の数は増えたのでしょうか。市民サービスの拡充を行うということは、一般的には業務増加が起こりますが、その負担は現場が担います。その負担増についてもサービス拡充と同じぐらい議論をすべきではないでしょうか。
以上を踏まえて、1点質問します。
ケアマネジャー、相談支援専門員、ヘルパーなどが不足しており、利用希望者は今後さらに増える見込みですが、本市としてこの事象に対してどのような認識を持ち、対策を講じていく予定か、お答えください。
2項目め、新たなる歳入確保について。
先般の議員協議会で、ふるさと納税の予算増額の補正予算が説明されました。現在、物価の高騰が社会問題となり、市民生活に大きな影響をもたらしている中で、さらに厳しくなる財政状況について、本市の認識を様々な視点から検証する必要があるのではないでしょうか。
財政白書が策定され、これまでは人口も増え続けると言っていた主張から一転して、国立社会保障・人口問題研究所が策定した人口推移では、本市が想定していた未来とは大きく異なった現実が明らかとなりました。ただ人口が増えるから全てが順調と言われていた状況から、勇気を出して財政白書を策定することで、都合のよいことも悪いことも市民に伝えようとする姿勢は評価すべきであると思います。しかし、せっかく財政白書を策定しても、今後どのように厳しい財政状況に向き合うのかということをしっかり議論しないと意味がないのではないでしょうか。
まず、歳入について、ふるさと納税に着目してみると、本市のふるさと納税寄附額は令和4年度から順調に推移していると聞いております。本年度においても6月までで前年度対比約140%の伸びを見せており、全国的に見てトップクラスの伸び率を記録しており、担当課の創意工夫が実った結果であると思います。
しかしながら、現状に満足することなく、ふるさと納税事業を継続するに当たり、ただ行け行けどんどんで売上げを伸ばすことだけに注力することも、将来に向けて課題が残るのではないでしょうか。破綻する企業の典型的な例として売上げ至上主義が挙げられます。売上げを上げることにのみ注力して、最終的な収益には着目をしない。営業部にノルマを課して、売上げを上げてこいと言うだけではノルマを達成することのみに注力をして、販売時の収益を無視してノルマの達成を目指すこととなり、それが最終的に売れば売るほど損をして、企業の財政状況が悪化をして破綻をするというケースです。売上げは上がっているが、実は売れば売るほど損をしているとなれば、やらないほうがましということになります。ふるさと納税についても、他市から流入する額と他市に流出する額があり、流入額は自助努力で増加をさせることは一定可能ですが、流出を減らすことは、先の流入増加と比較しても自助努力での解決は困難です。
このような事象を踏まえて、2点質問をいたします。
1点目、個人版ふるさと納税寄附額が増加していますが、この増加した要因をお答えください。
2点目、個人版での議論がこれまでも多かったようで、企業版ふるさと納税についての議論はほとんどありませんでしたが、本市のこれまでの取組と今後の取組についてお答えください。
3項目め、新たな子ども・若者支援について。
本市では5つの無償化を行い、これまで市外からの人口流入などを目指してきました。人口だけに特化して評価をした場合には一定の人口増加が見られ、地方交付税なども増加したと言われていますが、その視点だけでよいのでしょうか。先述した財政白書にも示されているように、無償化を行うことでの歳出、例えば、こども医療費助成、保育料無償化などを合算した際に総歳出はどの程度になっているのか。一般的にその事業を評価するにはこういう視点も必要なのではないでしょうか。また、恒久的に無償化を行うことで、経常的歳出ばかりが増え、将来負担がじわじわと増加していくことは明らかであり、その歳出が将来の本市に返ってくる要素を含んでいくべきではないでしょうか。
自身の経験を振り返ってみれば、私は2人の子供の子育てを神戸市、中華人民共和国の青島市、そして明石市で行ってきました。環境の違いが子育てにとっても大きく異なるということを学んできました。知らない国から聞いたことがある国へ、聞いたことがある国から見たことがある国へ、見たことがある国から行ったことがある国へ、今やネットが当たり前の時代となり、私が幼少期の頃に図鑑や専門書で見ていた世界の風景は画面で簡単に見ることができる時代となりました。私自身、これまでおおよそ22か国を訪問した経験の中で、実際に行ったことがある国、住んだことがある国から得た自身の経験や知識は大きな財産となっております。
本市に住む子供たちが未来永劫、本市に住むという確約はどこにもありません。子供たちには子供たちの未来があり、それを制約することなどもちろんできません。就学で、就職で、結婚でと明石を離れる日がいつかやってくる可能性は全員にあるのです。私は子供たちの将来の可能性を広げてあげることこそ大人の使命であり、行政の使命であると考えています。きっかけを与えるための政策こそ、本市の子供たちが日本や世界で活躍するために求められていることではないでしょうか。
本市には、あかしこども夢応援プロジェクト事業があります。本事業は高校に入ることを前提としており、その入学準備金などを支援する制度であると理解しております。しかし、夢という単語が入っている以上、高校に入ることだけが子供・若者の夢なのでしょうか。
私は常に民間の力を活用することを訴えてきました。そのためには民間企業と本市が良好な関係を構築することが必須であり、これまで全く行われていなかった産業振興に対する具体的な支援策を打ち出すことで民間企業との関係改善を目指し、補助金や雇用助成などを事業化していただきました。民間企業の喜びの声と併せて、我々に協力できることはないかという声も聞こえてくるようになってきました。
長野県岡谷市では、集まれ!未来の起業家!と題して、事業者などを講師として招いて、小学校5年から中学校3年生までを対象に、将来の起業を目標としたワークショップなどを開催しています。また、高校に行くことだけを目標とするのではなく、勉学以外で子供・若者の夢を支援するような取組、例えば昨年の議会で提案をさせていただいたような、スポーツや文化、芸術など、幅広い分野での海外留学や国内での学びの機会を民間企業とともに支援するような取組をしてみてはいかがでしょうか。
本市が直営で子供たちに起業を教えることは困難ですが、市内の事業者や団体の協力を得て、実務的要素を含んだ質の高い起業講座などは多くの予算を必要とせず、子供たちの可能性を広げる取組を後押ししてみることや、夢事業を2項目めで触れた企業版ふるさと納税や、市内企業や団体からの寄附を集めることも視野に入れれば財政負担の軽減にもつながり、高校入学という限定的な夢ではなく、行政として広い視野での夢の実現のための支援を事業枠の拡大と併せて検討してみてはいかがでしょうか。
これらを踏まえて、1点質問をさせていただきます。
子ども・若者の多様な夢を実現させるための今後の本市の取組方針について、お答えください。
以上、3項目4点、御答弁よろしくお願いいたします。
○議長(国出拓志) 多田福祉局長。
○福祉局長(多田宏明)登壇 福祉局長でございます。
御質問1項目め、介護福祉現場の人材不足への対応についてお答えいたします。
国の最新の推計によりますと、2040年度には65歳以上の高齢化率が34%と見込まれ、高齢化に伴い介護人材は2022年度と比べて2026年度には約25万人、2040年度には約57万人不足すると予測されております。また、有効求人倍率は、今年3月現在、全国平均で全職種では1.16であるのに対し、介護関係職種では3.97を示すなど、採用が困難な職種であることが推察されます。
本市といたしましても、福祉分野全般における人材の確保・定着は急務と捉えており、これまでも様々な取組を実施してきたところでございます。具体的には、介護人材確保の取組といたしまして、65歳以上の方も介護人材として御活躍いただけるように、シニア世代を対象に新たに介護現場に就職し、資格を取得された際に給付金を支給しております。また、昨年度から介護現場で働く職員に求められる介護職員初任者研修につきまして、サービスの質の向上と負担軽減のために研修費用を全額補助しております。これら以外にも、市主催の就職フェアを開催し、市内事業所と就職希望者とのマッチングの機会を創出しているほか、仕事の魅力を広く伝える取組として、明石商業高等学校福祉科と連携し、福祉のしごと魅力発信動画を制作しております。完成した動画につきましては、市の公式ユーチューブや就職フェアなど、市主催のイベントで発信しているほか、ハローワーク明石でも放映に御協力いただいております。なお、この動画に関する一連の取組につきましては、厚生労働省から好事例として取り上げられており、10月に開催される介護のしごと魅力発信サミットにおいて発表する機会を頂いております。
次に、人材育成・定着の取組といたしまして、福祉現場で働く職員の資格取得、研修受講にかかる費用の助成を行い、負担軽減を図るとともに意識の向上につなげております。さらに市主催で各階層別に研修を実施しており、特に市内事業所の新人・若手職員を対象としたビジネスマナー、虐待防止研修を集合型で実施することで、各事業所が個別に新人研修を実施する負担を軽減し、新人、若手職員のスキルの向上を図るとともに、事業所間で職員がつながる機会を創出しております。受講者からは、研修を通じて同じ年代の方と悩みの共有や何げない話ができてありがたかったなどの声を頂いており、この取組を新人・若手職員の離職防止につなげていきたいと考えております。
ケアマネジャーにつきましても人材不足が深刻な課題となっておりますが、ケアマネジャーに特化した取組として、昨年度から資格を更新された方への給付を開始しております。この取組は5年ごとの更新研修の際にかかる費用負担を軽減するもので、ケアマネジャーとして継続して働く後押しとなることを狙いとしております。さらに、今年度はケアマネジャー試験対策講座を市の主催で実施いたします。例年、合格率が30%程度と難関な試験でございますが、直前期に対策講座を実施することで、本市でケアマネジャーを目指す方の合格率の向上を図ってまいります。
こうした取組の一方で、抜本的な人材不足の解消を図るには、国による介護従事者への処遇改善が必要であると考えております。特にケアマネジャーにつきましては、昨年度の介護報酬改定においても処遇改善加算の加算対象から除外されており、更新研修時にかかる費用の負担や時間的な制約の改善も含め、引き続き国への働きかけを行いたいと考えております。
今後とも本市の取組の効果検証、他の自治体の取組の調査研究を行いつつ、関係団体との連携を一層密にしながら、効果的な人材の確保・定着に向けた支援につなげてまいりたいと考えております。御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(国出拓志) 吉田広報部長。
○広報部長(吉田貴之)登壇 広報部長でございます。
私のほうからは、御質問2項目めの新たなる歳入確保についての1点目、個人版ふるさと納税について及び2点目、企業版ふるさと納税について、併せてお答えいたします。
ふるさと納税につきましては、出身地や愛着のある地域への思いを税制上で後押しするとともに、都市部と過疎地などの税収の地域間格差を緩和するため、平成20年度に創設された制度でございまして、自分の生まれ故郷に関係なく、全国の好きな自治体に寄附することが可能となります。寄附先の数や金額、回数にも上限はなく、御自身の控除上限額内であれば実質2,000円の負担で複数の地域を応援することができます。
本市のふるさと納税制度につきましては、平成20年度の制度創設時からスタートし、子育て支援ややさしいまちづくりなどの事業を応援していただけるよう制度運用を図ってまいりました。返礼品につきましては、明石の特産品のほか、地元企業の製品といった明石のたからものの品々を徐々に増やしていき、令和7年4月時点では約670件の返礼品を用意しております。また、ふるさと納税の募集につきましては、大手ポータルサイトの積極的な活用や適宜見直しを行うほか、定期的に返礼品事業者と協議を行い、寄附者のニーズに沿った返礼品となるよう、返礼品内容の見直しを図っておるところでございます。
なお、寄附額の推移といたしましては、令和3年度が約4億9,000万円、令和4年度が約5億9,000万円、令和5年度が6億5,000万円、令和6年度が約7億5,000万円と順調に推移しております。
今年度につきましては、本市のふるさと納税を紹介する啓発チラシを刷新しております。昨年度ふるさと大使に委嘱させていただきました平内龍太選手、山﨑伊織選手の2名の大使に御協力いただき、より本市を知っていただけるような取組を行っております。その結果、4月から7月までの推移からの予測にはなりますが、今年度は8億5,000万円以上のふるさと納税寄附金を見込んでおります。今後につきましても、総務省の定める地場産品基準を遵守し、明石の魅力をより伝えることができる地場産品の発掘、情報の発信に尽力してまいりたいと考えております。
また、類似の制度として企業版ふるさと納税がございます。企業版ふるさと納税とは、志ある企業が寄附を通じて地方公共団体の行う地方創生の取組を応援した場合に、寄附額の最大9割を法人関係税から軽減される税制上の優遇措置を受けられる仕組みでございます。令和5年度の国内寄附実績は、寄附金額が約470億円、件数が約1万4,000件で、年々増加傾向でございます。
本市の企業版ふるさと納税寄附額の推移といたしましては、令和3年度が1件で1,000万円、令和4年度が3件で1,150万円、令和5年度が1件で1,000万円、令和6年度が7件で760万円となっており、これまでは市のホームページ等で本制度のお知らせを行い、企業から寄附の打診があった後にまち・ひと・しごと創生戦略に適合した事業を選定し、企業側へ選定した事業内容で寄附が可能かの確認を行う形で業務を進めております。
ただ、これまでの取組では、いわゆる待ちの姿勢が強く、企業側へのアプローチが不十分な面が課題であると認識しており、今年度、取組スタイルを見直し、積極的に企業側へアプローチする形を検討しております。具体的には、本市の主要な取組である子供や環境、にぎわいを切り口とした具体的な事業メニューを選定した上で、新たに啓発チラシを作成し、企業とつながりのある部署を中心に積極的に広報を行う予定をしております。
今後も明石市に本社を置かない市内外の企業に向けて、より明石を応援していただけるような取組を検討してまいりたいと思います。御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(国出拓志) 高橋理事。
○理事(こども育成担当)・こども局長(高橋啓介)登壇 理事兼こども局長でございます。
御質問3項目め、新たな子ども・若者支援についての1点目、子ども・若者の夢支援についてお答えいたします。
本市におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大により家庭の経済状況が悪化する中、高校に進学する意思のある全ての子供たちが親の意向や経済的状況に依拠せず、安心して夢に向かうことができるよう、本市の独自施策として令和2年度よりこども夢応援プロジェクト事業を実施してまいりました。本事業は、高校入学に際して必要となる入学金等の費用、上限30万円を助成するほか、高校入試に向けた学習支援に加え、高校進学後も引き続き専門の相談役が学習や学校生活、日常生活での悩み事などをお聞きする相談支援を行っており、高校進学前から卒業まで、奨学生一人一人に寄り添った伴走型の支援をこれまで約1,000名に対し行ってきたところでございます。
一方で、議員の御発言にありましたとおり、子供の夢については高校進学に限ったものではなく、スポーツや芸術、語学、起業など、多種多様な分野に広がっているものであり、自身の夢に向かって挑戦する子供を応援することについては、本事業の趣旨に合致するものであると存じます。
子供・若者の多種多様な夢を応援するためには、明石市に住む子供・若者が何を望み、求めているのかについて、ニーズを把握することが必要であると考えますが、ニーズの把握につきましては、今まさに従来のような行政主導ではなく、子供や若者自身が市内のあらゆる子供・若者の声を聴き、それらの声を踏まえ、子供・若者が主体的に課題や意見を出し合い、つくり上げていくこども・若者計画の策定を進めているところでございます。
今後、本計画の策定過程で出てきた意見や策定内容を踏まえ、子供・若者が多様な夢を実現するために市としてどのような支援ができるのか、また、事業の持続可能性との両立を図りながら検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) 御答弁いただきましたので再質問に入ります。
まず1項目めです。
福祉現場の人材不足への対応について様々な取組が行われており、先ほど厚生労働省から好事例として取り上げられているというようなことも御紹介いただきましたけれども、本年度は新たな取組として、ケアマネジャー試験の対策講座について、具体的にどのような内容となっており、どのような成果を期待しておられますか。
○議長(国出拓志) 多田福祉局長。
○福祉局長(多田宏明) 福祉局長でございます。
正木議員からの再度の御質問にお答えいたします。ケアマネジャー試験の対策講座についてでございますが、10月に実施をされます試験に向けまして、試験の直前となります9月に2日間かけましてオンラインで実施をいたします。内容につきましては、専門の講師による講義形式のものでございまして、試験によく出るポイントを押さえて全範囲を復習するといったようなものでございます。対象は明石市民、もしくは市内の事業所で勤務する職員でございまして、40名を超えるお申込みをいただいているところでございます。対策講座を通じて一人でも多くの受験者が合格されることを期待しており、成果については合格発表後にアンケート等で確認をしていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) 新しい取組で、40名を超える申込みの方があったということで非常に期待できるんではないかなというふうに考えております。
ただ、やっぱりこの問題というのは、抜本的に迅速性を持って解決できない要素が非常に多いということは承知しています。であるがゆえに、なかなか踏み込んだ議論というのが難しいんですけれど、利用者のアセスメントであったりとか、居宅サービス計画の作成などが、いわゆる本来業務として挙げられてる中で、法定業務以外の業務を減らしていくという切り口から議論してみたいと思います。
厚生労働省が行っているケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会でも触れられているように、法定業務以外の業務の取扱いが取り上げられています。いわゆるグレーゾーンと言われる業務について、どのような認識をお持ちですか。
○議長(国出拓志) 多田福祉局長。
○福祉局長(多田宏明) 福祉局長でございます。
独り暮らし高齢者や認知症高齢者、老老介護世帯の増加、各世帯が抱える課題の複雑化や複合化などによりまして、場合によってはケアマネジャーが本来の業務の範囲を超えて利用者や御家族からの幅広い相談や依頼に対応せざるを得ない状況にあるということは認識をしております。これにつきましては、国においてケアマネジャーの業務の在り方や人材の確保・定着、ケアマネジメントの質の向上等に関して課題の整理が行われ、今後、方向性や対応策の検討が進められ、必要な制度改正等が行われる見込みでございます。
市といたしましても、国の議論の行方を注視しつつ、ケアマネジャーの負担が軽減され、本来の業務に安心して取り組むことができる環境づくりについて検討してまいりたいと考えております。御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) 人間関係を形成するために定められた業務以外のことを請け負うというのは、よく社会の中ではあることだと僕は個人的に思ってます。ただ、グレーゾーンと言われる業務をケアマネジャー自身が明確に認識することで、断っていいんだということを分かりながらグレーゾーンを遂行するのか、断っていいのかどうなのかというのを分からないままグレーゾーンを上限なく遂行するのかということで、ケアマネジャーの心理的疲労や労務時間配分に大きな差が出るのではないでしょうか。このようなことに気づくきっかけを行政として後押しすることであったりとか、利用者との人間関係の形成のためにグレーゾーンに関わらざるを得ないケアマネジャーの負担が少しでも軽減されること、やさしいまち明石として、国の方針を待つことなく始めてみてはどうでしょうか。
例えば、典型的なグレーゾーンとして、利用者に届いた本市からの封筒の仕分けだけでも大変な労力であるというふうに聞いております。封筒を開かずとも、表に連絡、要返信、要保管などの対応が分かる印刷がされれば、ケアマネジャーに限らず、全市民にとっても喜ばれる取組だと思うんですけれど、いかがでしょう。
○議長(国出拓志) 多田福祉局長。
○福祉局長(多田宏明) 福祉局長でございます。
ただいま正木議員から一例として封筒の仕分けについての御提案がございましたが、市といたしまして、福祉現場を取り巻く人材不足やケアマネジャーのグレーゾーンの業務といった諸課題への対応につきましては、現場からの御意見等もお聞きしながら、福祉現場の改善はもちろん、市民全体にとっても有益な取組となることを意識しながら、しっかりと検討してまいりたいと考えております。御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) 先ほど提案させていただいたことというのは福祉ではなく、恐らく総務が関係することであり、こういう問題というのは小さな問題だと思うんですけれども、こういう小さい問題を積み上げていってこそ、やっぱり現場の意見を取り上げてあげることで士気が上がって、ともすればケアマネジャーさんたちのやりがいの向上につながって、そこからケアマネジャーさんたちが、昔、働いてた人に一緒に働いてみようよというような人材不足の問題の解決の一助になることも考察されると思うんですね。今回はケアマネジャーなどに特化した議論になったんですけれど、高齢者福祉全体としての広い視点での様々な課題を抽出しつつ、問題意識を議会と共有することで、これまで以上に積極的に共に取り組んでいきたいと思うんですけれども、市長はいかがお考えでしょうか。
○議長(国出拓志) 丸谷市長。
○市長(丸谷聡子) 私としても正木議員と同じ認識を持っています。
日本は本当に超高齢化社会になりまして、今後さらなる高齢化が進む中、実は私自身も今、在宅で母の介護をしております。正木議員の様々な御指摘、封筒の仕分けにしても私が今、実際やってるわけでして、日々思うことはございますし、また、福祉現場の職員の皆さんには心から感謝の気持ちを持っているところです。
正木議員おっしゃるように、市議会の皆様ともぜひ課題認識を共有させていただいて、国や県、関係機関との連携の下、必要な支援、実施していきたいと考えておりますし、市として工夫して、少しでもそういった負担の軽減につながることをやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) くしくも市長も今、介護されてるということで、共に同じような問題意識を持てたことは非常に有意義だなというふうに思いました。
2項目め、ふるさと納税に関してなんですけれども、ふるさと納税のこの制度自体が終了時期が明確ではないんですけれど、永続的に続く制度とは位置づけられていません。そのような中で、歳入の核として意識を持つことはリスクが高いと個人的には思うんですね。いかにもうけるかではなくて、いかに損をしないかという視点も考察していただく必要があり、また、商品もやみくもに増やすのではなく、今のように根拠ある分析に基づいて、商品数を現在の数に調整しているなどの創意工夫を維持していただきつつ、今後も鋭意取り組んでいただきたいなと思います。これは意見とします。
3項目め、行きます。
子供・若者の可能性を広げてあげることは大人の役割だと僕は思ってます、何度も繰り返してますけれど。先ほど述べたような、自らが起業するといったようなセミナーとかタウンミーティングではなく、より実務性の高い事業を市内の事業者や団体と協業して行ってみてはいかがでしょうか。
○議長(国出拓志) 水野産業振興部長。
○産業振興部長(水野賢一) 産業振興部長でございます。
正木議員からの御提案、より実務性の高い事業を市内の事業者と協働して実施してはどうかとの御提案につきましてお答えをいたします。
議員御提案の、より実務性の高い事業とは、例えば例年、事業者の協力を得て実施されておりますトライやる・ウィーク、このような学年や期間などが特定された体験的なものではなく、一定の期間を通じて体験学習を繰り返すことができ、最終的には参加した子供たちによる事業の提案や実施、例えば模擬出店などの将来の起業にまでつながるような事業のことであるかと存じます。そのような事業を実施するに当たっては、対象の多くは就学中の子供たちでありまして、日常的な学習スケジュールとの兼ね合いなど、事業化には難しい点もございますが、将来的に市内での企業や就労、ひいては住み続けたくなるまちへとつながっていく取組の一つではないかと思っておりますので、どのような事業が考えられるのか、関係部署や団体などとも連携しながら調査研究してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) 先ほども聞きましたけれど、子供・若者の夢というのは決して高校進学だけでは僕はないと思ってます。先ほどの起業支援もそうなんですけれど、いい学校に行って、いい企業に入ることだけに主眼を置くんではなくて、多様化する時代に合わせた支援こそ、やっぱり求められているのではないかなというふうに思ってます。現在の無償化政策は、基本的には就学前児童に偏りがちであり、就学中や就学後の子供や若者に対する支援は行われているんでしょうか。今回の質問の骨子でもありますが、夢応援と言うからには、進学という視点にとらわれず、もっと広い視野での夢応援をしてみてはいかがでしょうか。
○議長(国出拓志) 高橋理事。
○理事(こども育成担当)・こども局長(高橋啓介) 理事兼こども局長でございます。
子供の夢につきましての再度の御質問でございます。先ほども御答弁させていただきましたとおり、子供の夢につきましては高校進学に限ったものではなく、多種多様なものであろうかと思います。ですので、まずは多種多様な夢を応援していくに当たりましては、子供・若者のニーズをしっかりと把握していくことがまずは必要であろうかと考えております。
今、実施しておりますこども夢応援プロジェクト事業でございますけど、これまでにも検討を重ねながら事業を継続してきたものでございます。今後に向けましても、対象ですとか定員など、事業の在り方について、子供の夢を応援するという事業の趣旨及び事業を持続していかないといけない、その持続可能性を踏まえてしっかり検討していきたいと考えております。
それと併せまして、子供・若者のニーズの把握、努めていきまして、どういった支援が市としてできるのか、検討してまいりたいと考えてます。
以上でございます。
○議長(国出拓志) 正木議員。
○議員(正木克幸) 事業の在り方をこれから検討していただけるということで、子供・若者のやりたいことを支援する。特に勉学に限定しない、海外留学支援などを中心とした明石若者未来プロジェクトを昨年提案させていただいたんですけれど、市長からは子供・若者の意見を聞いて考えていきたいというふうに、昨年、答弁いただきました。
参考までになんですけれど、兵庫県海外武者修行事業について、ちょっとお話しさせていただきます。初年度、競争倍率が約10倍。原資は賛同企業の寄附が50%、一般会計からの持ち出しが50%。同様の取組は滋賀県であったり、大阪府であったり、横浜市などで行われており、行政機関における本事業のリスクヘッジは確立されております。効果としては、採択者が帰国後にビジネスプランコンテストで最優秀賞を受賞するなど、事業の費用対効果はむちゃくちゃ高いと僕は個人的に思ってます。
県の国際課に行ったときに数字開示していいですよと言われたんですが、ここではあえて開示しませんけれども、本市から応募のあった人数は二桁台です。二桁台の子が応募したんですけれども、残念ながら1名も採択されませんでした。県の事業は基本的に高校生限定なんですね。また、夏休みという制約もあるんで、年齢であったりとか期間対象を広げて、明石のいわゆる子供・若者に夢に挑戦するチャンスをもう一回、与えてみてはいかがでしょうか。
○議長(国出拓志) 丸谷市長。
○市長(丸谷聡子) 正木議員からの新たな子ども・若者支援で、子供の夢をどう応援していくかという御質問だと思います。
質問の中で、民間企業の関係が改善できていて、民間企業の方もこういった取組に協力したいというような機運ができているというような御質問だったと思いますけど、それは本当にうれしく思っております。様々な明石市内の企業の皆さんのお力というのはお借りできたらなと思っておりますし、何より明石は若者施策はそんなに進んでるとは思いませんので、今、まさにこども・若者会議の中で、子供・若者たちにこども・若者計画をつくってもらっていますので、その中で若者たちの夢や希望もしっかり聞きながら、ニーズに合った取組、しっかりやっていきたいと思っておりますし、何よりこれから答えのない未来を生きていく次世代の子供たちにとって、やっぱり生きていく力、生きる力を身につけていくということは非常に大事なことだと私も認識しておりますので、そういったところを行政のみならず、まちのみんなで応援していく、そういう取組はしっかり検討してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

