たかお秀彰議員が一般質問を実施

○議員(髙尾秀彰)登壇  明石維新の会、髙尾秀彰です。
 まず、大分市佐賀関の大規模火災で被害に遭われた方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 それでは、発言通告に従いまして、1項目4点質問いたします。
 明石市内には、旧西国街道が通り、宿場町として栄えた旧街道周辺の町並みをはじめ、400年以上の歴史がある魚の棚商店街、中崎公会堂や安藤家住宅など、歴史的景観を形成した木造建築が集積する地域が点在しております。こうした歴史的町並みや建造物は、市民の誇りであると同時に、観光資源としても大変貴重な本市の財産であります。一方で、これらの地域は自然災害や火災に対して非常に脆弱であるという側面も持っています。2017年の大蔵市場の火災では、隣接する民家や空き家にまで火が及び、あと一歩で一帯が焼けてしまってもおかしくない状況でありました。また、明石銀座商店街での老舗店舗の火災の際には、風向きや火の勢いによっては、魚の棚商店街まで延焼していた可能性もあったのではないかという不安の声も市民から聞いております。
 他市町の過去の災害の例で見ましても、2016年の新潟県糸魚川市や2024年の大分県臼杵市のように、歴史的な木造家屋が密集する地域で大規模火災が発生し、風情ある町並みが一夜にして失われてしまった事例も記憶に新しいところです。歴史的価値のある建造物や町並みは、一度失われれば元の姿に戻すことは極めて困難であります。だからこそ、明石市の貴重な歴史、文化資源という財産を守りながら、市民の安全を確保し、次の世代へと確実に継承していくための防火・防災対策をさらに強化していく必要があると考えます。
 そこで1点目、歴史的町並み・文化施設の災害リスクについて。先ほど申し上げたように、本市には魚の棚商店街や旧西国街道周辺の宿場町の面影を残す町並み、歴史的価値の高い建物や地区が複数存在しています。これらの地域は、木造建物が密集していること、道路が狭く曲がりくねっていること、老朽化した建物や空き家が混在していることなどから、地震による倒壊、火災による延焼、さらには風水害による被害など、複合的な災害リスクを抱えていると考えます。本市として、歴史的建造物や商店街、文化施設、さらにはその周辺の歴史的町並みが地震、火災、風水害などに対してどの程度のリスクを抱えているのか、どのような視点・指標で把握・分析し、対策に生かそうとしているのか、市の見解を伺います。
 2点目、歴史的建造物、商店街等を守るハード面の対策強化について。歴史的建造物や古くから続く商店街は、情緒ある景観をつくり出し、歩くだけで当時の雰囲気を感じられる貴重な存在です。一方で、建築年代が古く、耐震基準や防火基準が現在と異なる時代の建物も少なくありません。地域の安全性を高め、歴史的な町並みを将来に残していくためには、所有者責任、所有者任せにするのではなく、行政として防火設備の導入や耐震補強、延焼遮断となる空き地や耐火建築物の計画的整備など、ハード面の対策を強化していくことが重要だと考えますが、市の見解を問います。
 3点目、歴史的建造物や町並みの記録保存について。災害は、いつどこで発生するか分かりません。最悪の場合、貴重な歴史的建造物や町並みが、一度の火災や地震で一瞬にして失われてしまうおそれがあります。その備えとして、建物や景観を写真や図面、3Dデータ等で記録し、アーカイブ化してデジタルなものも残しておけば、将来的な修復や復元、あるいは情報発信などにも生かすことができますし、確実な情報の継承を後世につなげていくことができます。そのためには、地域の方々、専門家、大学などと連携しながら、日頃から記録やアーカイブ化を進める仕組みをつくっておくことが重要だと考えます。記録保全の仕組みづくりと協働体制について、市の見解を問います。
 4点目、木造密集市街地の防火インフラ整備について。市内には、旧街道沿いの古い町並み、戦後間もない時期に形成された木造住宅地など、木造住宅が密集し、道路幅員が狭く、消防車両の進入が困難なエリアが存在しています。こうした地域では、一度火災が発生すると、初期消火が遅れたり強風にあおられたりした場合、延焼が一気に広がり大規模火災に発展する危険性が高いと考えます。また、高齢化や空き家の増加も相まって、火災の発見の遅れや避難の困難さといった新たな課題も顕在化しています。本市の木造密集市街地における課題をどのように認識しているのか。防火インフラ整備状況と計画について、市の見解を問います。
 以上、1項目4点、御答弁のほどよろしくお願いいたします。
○議長(国出拓志)    吉野市民生活局長。
○市民生活局長(吉野恭子)登壇  市民生活局長でございます。
 御質問1項目めの歴史的町並み・文化施設を守り、市民の安全につなぐ防災対策についての1点目から3点目について順次お答えいたします。
 まず、1点目の歴史的町並み・文化施設の災害リスクについてでございます。本市では、歴史的建造物や商店街、文化施設を含めた全市域において、地震や風水害に関するハザードマップを作成し、この30年間で発生確率が高いとされる南海トラフ地震が起きた際の震度や津波の高さ、また、千年に一度の大雨が降った際の浸水エリアとともに、その予防対策等について啓発を行っているところでございます。また、市内において災害が起こった際にリスクが高いと思われる木造建物密集地や、道路が狭く消防車が通れないようなエリアについては、消防局が全市的にリストアップし、その区域における活動モデルを作成、共有しておりますが、歴史的価値の高い建物等全てがそのエリアに含まれているわけではございませんので、今後、消防局をはじめ、防災部局等とも連携して、貴重な歴史的建造物等の情報共有を進めてまいります。
 次に、2点目の歴史的建造物、商店街等を守るハード面の対策強化についてでございます。歴史文化遺産の防災、防犯につきましては、令和4年3月に策定された明石市文化財保存活用地域計画において、国・県・市の指定及び登録文化財をはじめとする歴史文化遺産の現状や課題の把握、また、災害などから守るための措置や防災の方針及び推進体制を明記しており、本市の貴重な歴史文化遺産を守るためには、行政、文化財等の所有者及び市民が連携して取り組むことが必要であると認識しているところでございます。
 そのような中、住宅の耐震化対策につきましては、住宅耐震化促進事業におきまして、昭和56年5月31日以前に着工されたものを対象に、耐震化への補助を行っております。また、消防局において、重要文化財、商店街といった消防法に基づく消防用設備等の設置対象となる建築物に対して、消防用設備等の設置、維持管理、防火管理の状況など、定期的な立入検査を通じて指導するとともに、春と秋の火災予防運動に合わせて防火管理状況の確認や訓練指導を行うなど、火災予防の啓発に努めているところでございます。
 また、市指定文化財の災害時等における具体的な取組としましては、明石市文化財保護補助金交付事業により、防災対策として警報設備、消火設備、盗難防止設備などの経費や、発災により破損が生じた際の災害復旧工事に係る経費のそれぞれ2分の1を補助対象として支援しているところでございます。また、指定文化財や都市景観形成重要建造物等の所有者宅を毎年1月26日の文化財防火デーに合わせて、市、消防局、明石警察署等と一緒に訪問しまして、防火・防災・防犯対策について意識を高めていただけるよう、現地で情報共有の機会を設けているほか、消防局では消防団や文化財所有者、市民も参加する文化財建造物への放水訓練も実施し、防災意識の向上に努めているところでございます。
 次に、3点目の歴史的建造物や町並みの記録保存についてでございます。歴史的価値の高い文化財資料等のデジタル化や記録保存につきましては、明石の歴史を後世にしっかりと継承するために、非常に重要な取組であると認識しております。本市では、歴史的建造物や町並みも含め、歴史文化遺産等の調査研究を行っており、毎年、文化博物館での展覧会に関する図録や明石の歴史という紀要の発行など、その研究成果を広く保存し公開しております。また、明石市文化財活用推進実行委員会が旧船町の古民家である安藤家を調査し、外観や間取り等の記録を行ったり、地域の歴史的建造物や文化財等を紹介する町並み地域マップの作成を行っているなど、民間団体とも協力し、歴史的建造物等の記録に努めているところでございます。今後も、貴重な歴史文化遺産を次世代へ継承できるよう、関係団体や市民の御協力もいただきながら、可能な限り記録化に努めてまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
○議長(国出拓志)    上田消防局長。
○消防局長(上田貴弘)登壇  消防局長でございます。
 私からは、御質問の歴史的町並み・文化施設を守り、市民の安全につなぐ防災対策についての4点目、木造密集市街地の防火インフラ整備についてお答え申し上げます。
 密集市街地の火災でございますが、平成28年には新潟県糸魚川市で147棟が焼損する火災が発生し、最近では大分県大分市において住宅約170棟が焼損する大規模な火災が発生しました。当市におきましても、平成29年に大蔵市場において大規模な火災が発生し、本年3月には明石銀座商店街において複数の家屋が焼損する火災が発生しております。
 密集市街地は、住宅などが近接して建てられており、火災が発生しますと延焼拡大する危険性があることから、当該地域における防火対策は重要であると認識しております。消防局では、従前から市内全域の密集市街地や狭隘道路地域の把握に努めており、消防車両の走行可能範囲などを明記した区域警防計画を策定し、消防団と連携した警備に当たっているほか、防火インフラの整備につきましては、消防水利の充足を図るとともに、消防ポンプ自動車の小型化を進めており、密集市街地の災害対応強化に取り組んでいるところでございます。
 また、議員御指摘の空き家対策でございますが、空き家は管理が行き届かないことにより様々な問題がある中で、防火対策も重要な要素であると考えており、引き続き関係部局と情報共有を行ってまいりたいと考えております。御理解賜りますよう、お願い申し上げます。
○議長(国出拓志)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    御答弁いただきましたので、何点か再質問させていただきたいと思います。
 まず、2点目なんですけれども、御答弁では文化財保存活用地域計画に基づき、指定登録文化財については補助制度や火災・防犯対策が位置づけられていること、また、住宅耐震化促進事業で昭和56年以前の住宅を支援していることなど、既存制度の概要を御説明いただきました。その上でですけども、指定文化財については防災設備や災害復旧工事に対して2分の1の補助を行っているとのことですけれども、市民の方からお話を聞くことがあるんですけれども、指定はされていませんが、歴史があり、観光客も多い商店街や古い家であり、こうした建物や商店街こそが実際には火災リスクと隣り合わせになっていると私自身も感じているんですけれども、指定文化財や都市景観形成重要建造物には至っていないものの、歴史的価値が高く、観光面でも役割を果たしている建物や商店街について、防火・耐震改修に際する支援の対象を今後広げていくお考えはありますでしょうか。
○議長(国出拓志)    吉野市民生活局長。
○市民生活局長(吉野恭子)    市民生活局長でございます。
 再度の御質問にお答えいたします。先ほど答弁申し上げましたが、住宅耐震化促進事業を進めておりますが、限りある財政の中で指定文化財となっていない歴史的価値のある建物への支援を拡大していくことは難しいものと考えております。今後、国や県の補助制度、また、近隣他市の動向などを注視しながら調査研究してまいりたいと思っておりますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(国出拓志)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    確かに財源の問題は大きく影響するのかなと思うんですけども、本当に地域の安全性を高めて、資源、財産を守り、後世につなげていくためにも、制度に柔軟性を持たせることも重要と考えております。ですから、様々な事例もあるかと思いますので、前向きな検討をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。これは意見とさせていただきます。
 続いて、4点目、木造密集市街地の防火インフラ整備についてなんですけども、こちらも御答弁の中で全市域のハザードマップの作成や、1点目の御答弁で、消防局による木造密集地、狭隘道路をリストアップされて共有もされているというところなんですけれども、市内全域の密集市街地や狭隘道路の把握、区域警防計画の策定、小型消防ポンプ自動車の導入など、平時の際に努めていただいているということも理解はしておるんですけれども、その上で、大蔵市場、明石銀座商店街での火災という、本市で実際に起きた大規模火災を受けて、密集市街地における訓練などの防火対策、これまでの大規模災害を教訓に、今後、市民の方々に対策等の意識向上につなげる計画等、もしお考えがあればお答えいただきたいんですけども、いかがでしょうか。
○議長(国出拓志)    上田消防局長。
○消防局長(上田貴弘)    消防局長でございます。
 火災予防に関する点で、3点の観点から申し上げたいと思います。まず、御質問のありました明石銀座での火災ですが、火災が3月にあって、即、その後、魚の棚、あるいは銀座通り、その辺り周辺を広く立入検査を実施しております。再発防止をして、議員が御指摘するように、歴史的な伝統ある商店街をしっかり守っていくという観点から予防しております。市内では、立入検査は随所で随時行っておりますけれども、全て事業者の方に強く防火意識を持っていただくという観点で行っております。
 2つ目ですけれども、地域のほうで取組を進めております。地域の自治会ですとか、地域の住民の方と、それから消防団と連携しまして、防火訓練、あるいは防火指導ということを随時行っております。これは、住民の方に強く防火意識を持っていただくという観点でございます。その地域の実情に応じた住民の方に強く意識を持っていただくという観点です。
 3つ目は、広く広報するということであります。消防フェアといったイベントなどを通して啓発を行ったり、広報紙、ホームページ、公式アプリ、こういうものを通じて防火意識というものを広く広めていこうという取組を進めております。
 いずれにおきましても、火災予防というのは火災を未然に防止するというのは我々消防局にとっては大命題でありますので、しっかりと進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(国出拓志)    髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰)    消防局長からも、本当に力強い御答弁をいただいたんですけども、災害が起きれば、その対策に力を入れていくというのは当然だと思うんです。ですから、平時のうちからそういった災害事例だとか火災事例が起きているところに、可能であれば赴いていただいて、その現場の活動だったりとか被害を受けた地域を見ていただいて、しっかり情報を吸収していただいて、それを明石市に持ち帰っていただいて、市民の方々の防災訓練等の指導に取り入れていただきたいと思っておりますので、どうぞ引き続きよろしくお願いします。これは意見とさせていただきます。
 最後に、ちょっと市長に質問させていただきたいと思いますけども。現状の取組や今後の方向性について御答弁を様々いただいたんですけども、明石の歴史的町並みや文化施設は、本当に繰り返しになりますが、火事に見舞われれば取り返しがつきません。明石の歴史と文化を災害から守り、次の世代につなぐことも、明石の未来を形づくる大切な取組の一つだと考えます。歴史的景観の保全と防災対策について、市長の考える今後のビジョンをお聞かせください。
○議長(国出拓志)    丸谷市長。
○市長(丸谷聡子)    髙尾議員からの再度の御質問にお答えをさせていただきます。
 髙尾議員御指摘のとおり、明石市の歴史的景観、町並みは、明石のたからものとしてしっかり後世に継承していく必要があると考えています。歴史的建造物とか町並みの魅力をしっかりPRする一方で、今、御質問ありましたように、災害が起きた際のリスク管理については、市の安全と歴史文化遺産を守るために、これは部署横断的に取り組む必要があると思いますので、文化財担当、防災担当、消防局等がしっかりと情報共有しながら連携をして、災害の備えと予防、日常的に所有者の方にも啓発していくということが大事だと思っておりますので、しっかり取り組んでまいります。御理解賜りますようよろしくお願いいたします。