上田まさひこ議員が一般質問を実施
○議員(上田雅彦)登壇 おはようございます。明石維新の会、上田雅彦でございます。発言通告に従いまして、2項目に絞り質問をさせていただきます。
本市は、昨年、丸谷市政がスタートいたしまして2年目を迎えております。市長御自身も、本年2月に今年度の施政方針を表明され、対話と共創の名の下、5つの重点的な柱を掲げられており、それをまさに実行中であると認識いたしております。そこで、まずはその5つの柱のいずれにも関わってきます財源というものについてお伺いさせていただきます。
本市は、令和4年度の実質単年度収支がマイナス7億円と、3年ぶりに赤字になりました。そんな中、社会福祉、児童福祉や生活保護等の経費である民生費が620億円と、総歳出額1,259億円のうちの費目別構成比で見ますと、ほぼ半分を占めております。この民生費は、少子高齢化の影響によりまして増加しております。令和4年度は、平成20年度と比較すると2.2倍になっておりまして、本市といたしましても5つの無料化を今後も推進していくことを鑑みますと、この先も増加していくことは、火を見るより明らかでございます。ただ、この民生費の割合が今後、現状より増えていった場合は予算が圧迫され、財政の持続可能性に問題が生じ、市民への行政サービスの質が低下し、いわゆる財政の硬直化を起こすことにもなりかねません。
一方で、もう1つの費目であります都市計画や道路、橋梁の整備などの土木費に目を向けますと、令和4年度も実績といたしまして72億円で、歳出構成比で見ますと6%に当たります。72億円という数字も、平成28年度に下水道事業の科目変更で約30億円が諸支出金へ移行したことを含めて考えましても、平成20年度代に比較すれば減少しております。この点につきまして、私は、土木費の減少した分が民生費に移ったとは申しません。ただ、今後、公共施設や道路等の老朽化対策としてのインフラの更新や耐震化、そして新規のインフラ整備の必要性も当然出てくるでありましょうし、こちらの土木費の予算も膨らんでいくのも明確でございます。この民生費が歳出の半分を占めている現状につきまして、市としてどのように評価し、今後、民生費と土木費とのバランスを取るためにどうお考えかを詳細にお示しください。
しかし、私は今申し上げました現状を否定するわけではございません。要るものは要る、経費としてかかるものはかかると、そう考えております。
そこで、2点目なのですが、家庭でいうところの家賃や住宅ローンや教育費などの、いわゆる固定費が家計を圧迫しているのであれば、何とかしてほかに収入を上げることを考えなければなりません。そういった意味で、本市としての歳入を増やすことはできないのでしょうか。それには、産業施策によって市税を増やすといった内からの経済と、観光振興などによる外からの経済を両輪で回すことをいかに考えるかであると考察いたします。観光振興につきましてはここではさておき、まずは産業振興についてお伺いいたします。
本市の産業振興における課題といたしまして、本市は伝統的に一次産業が盛んで、いわゆるIT産業、ハイテク産業の育成、そして人材育成が遅れておりまして、産業構造に偏重をやや来しております。また、起業や参入する場合の本市の魅力が十分に認知されていない、そしてスタートアップ企業などにとって地元での資金調達が難しく、事業拡大に必要なリソースが不足しているという側面もございます。いわゆる、明石産業イノベーションプラザなどの地元企業やスタートアップ企業が事業を立ち上げやすい環境を整え、共同で技術開発などをする場を提供、創生することや、新規企業の誘致を促進するために、法人税や固定資産税の減免などのインセンティブを設ける。また、例えば神戸市の医療産業都市構想などの最新インフラを備えた企業集積エリアをつくり出すといったようなことも考え得ると思いますが、本市としての歳入を増やすということを目的とした産業振興施策についての見解と、今後の展望について詳細にお聞かせください。
続きまして、2項目めといたしまして、「2025年日本国際博覧会」(略称)大阪・関西万博を契機とした本市の観光についてお尋ねいたします。この点につきましては、私は昨年9月議会におきましても質問をさせていただいておりますので、その際の復習も踏まえて質問をさせていただきます。
まず、本市の観光における課題といたしましては、西明石駅という新幹線停車駅もあり、また、大阪からも在来線の電車で1時間足らずで来ることができるにもかかわらず、しかも明石城というお城が駅前にあり、そして子午線のまちのシンボルである天文科学館、魚の棚など、そしてはたまた明石焼きやタコ、タイなどの海産物といったような観光資源があるものの、全国的に観光地としての認知度が低く、また、観光客を受け入れるためのインフラが十分に整備されていない。そして、そのため滞在型の観光客の受入れができず、観光客は日帰りでほかの都市へ移動してしまう。これも言ってみれば、京都、大阪、神戸、淡路島、そして世界遺産を持った姫路にすぐにアクセスできてしまうという立地のいい部分の裏返しかもしれません。そして、認知度が低い要因として、マーケティング、プロモーション不足による市民の観光への関心が低く、そのため市民の協力や関係性が保たれていないということが挙げられると思います。以上の観点から、観光における課題と今後のソリューションについての展望を詳しくお聞かせください。
2点目といたしまして、開会まであと300日余りとなりました大阪・関西万博であります。この大阪・関西万博は、今後10年以内に予定されております神戸空港国際線化、そして大阪でのIRといった大きなプロジェクトの先駆けとなるイベントで、本市といたしましても、ただ単に隣の大阪で行われる大きな国際イベントで終わってはいけないのであります。本市の観光振興の高揚の絶好のチャンスだと捉えていただければと思っております。しかも、この大阪・関西万博による経済効果は2兆円とも3兆円とも巷間言われております。そのうちの0.0001%でも計算上は億単位の数字になります。本市として、本来の活性化、そして先ほどの項目でもありました財源を増やすため観光振興とどう結びつけるか。また、ここが大事なポイントですが、明石市としてのブランド力をいかに向上させるかということを、昨年7月から9月に実施されました兵庫デスティネーションキャンペーンでの成果と反省点からの考察として、詳しくお答えいただきますようよろしくお願いいたします。
以上、2項目よろしくお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 岸川財務部長。
○財務部長(岸川暢之)登壇 おはようございます。財務部長でございます。
御質問1項目め、財源確保についての1点目、歳出における費目のバランスについてお答えいたします。
まず、一般会計歳出に占める民生費の構成比につきましては、全体の半分を占めており、平成20年度決算の277億円、構成比30.8%が、令和4年度決算では、先ほど議員からも御紹介いただきましたが620億円、構成比49.3%となり、15年間で343億円、構成比で18.5%増加している状況でございます。この要因といたしましては、介護保険事業や後期高齢者医療への繰出金の増加をはじめ、障害福祉サービス費や待機児童対策としての保育所等の整備、これに伴い毎年増加しております保育所等運営費、市独自の実施経費、児童相談所の運営費など、経費の追加によるものでございます。今後につきましても、さらなる高齢化の進展に伴う社会保障関連経費などの増加によりまして、民生費が増加していくことが見込まれます。しかしながら、民生費の財源は、市単独で負担しているものもございますが、その多くが国・県補助金や地方交付税により、一定の財源が措置されている法定経費であることから、今後も同様に措置されるものと見込んでおり、その財政負担が直ちに問題となることはないと考えております。
次に、土木費の構成比につきましては、平成20年度決算の128億円、構成比14.3%が、令和4年度決算では72億円、構成比5.7%となり、15年間で56億円、構成比で8.6%減少している状況でございます。この要因としましては、平成20年度当時は、魚住駅周辺や山手環状線、八木松陰線などの街路事業をはじめ、山陽電鉄立体交差第2期事業などの大規模事業が実施されていたことに加えまして、平成28年度に下水道事業が公営企業会計へと移行したことに伴い、繰出金が別の支出科目へと変更となったことなどにより、決算額が減少したことによるものでございます。今後につきましても、道路や橋梁等のインフラ施設の整備や老朽化対策を計画的に行っていくため、国庫補助金や地方交付税措置のある市債を活用するなど財源を確保し、必要な都市機能の維持と安全・安心の確保を図ってまいりたいと考えております。
民生費、土木費の各事業は、いずれも市民の日々の暮らしを支える大切な取組であることからも、今後も重点的に実施すべき事業をしっかりと見極めた上で、市全体の収支等のバランスを意識しながら、計画的な執行に努めてまいります。引き続き、各分野の施策の円滑な推進に向け、必要となる財源の確保を図るとともに、適切な予算配分に努めてまいりたいと考えております。御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 請井産業振興部長。
○産業振興部長(請井孝博)登壇 産業振興部長でございます。
私からは、御質問1項目めの2点目、産業振興施策についてお答えいたします。
本市の産業振興施策につきましては、明石商工会議所や日本政策金融公庫、明石市産業振興財団などの関係機関と連携し、専門家による中小企業者への経営や法律などの相談事業のほか、創業を希望する方への支援にも取り組むとともに、国や県の支援制度の御案内なども行っておるところでございます。また、市内企業者と市民生活の両者を支援する取組としまして、サポート利用券事業やプレミアム付商品券事業などを実施してきたところでございます。市内産業発展のためには、こうした個々の事業の積み重ねにより、将来に向けて持続でき、成長していけるよう、引き続きしっかりと取組を行っていく必要があると考えており、今年度は新たに3つの取組を行うこととしております。
1つ目は、明石市チャレンジ・スタートアップ事業者支援補助事業として、明石市や明石産品の認知度の向上や市内産業のさらなる振興を図ることを目的として、新商品や新サービスの開発、販路の拡大に取り組む中小企業者や起業する方を支援するため、必要となる経費の一部を最大50万円補助する事業を実施いたします。
2つ目は、(仮称)ビジネスマッチングサイトの構築・運営でございます。市内産業のさらなる活性化に向けた人材の交流などを目指し、オンライン上で企業、経営者、起業を目指す人、研究者、学生などの多様な人々が情報の交換や収集ができ、交流できる場を提供し、ビジネスパートナーの獲得、新商品の開発、販路の拡大、起業など、新たなビジネスチャンスの創出につながる取組を実施いたします。
3つ目は、地域経済活性化のため、二見人工島における工場立地法対象工場等に係る緑地面積率のさらなる緩和に取り組むとともに、工場周辺地域の生活環境と調和等に関する取組を進めてまいります。今後も引き続き、明石商工会議所などの関係機関と情報共有を図りつつ、県や国の動向、他都市の状況なども注視しながら、さらに効果的な産業振興策を検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 吉田広報部長。
○広報部長(吉田貴之)登壇 広報部長でございます。
私からは、御質問2項目めの「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)を契機とした本市の観光についてお答えいたします。
大阪・関西万博開催に向けて、兵庫県では県全体をパビリオン会場に見立てて、地域の特色を生かした県内の地場産業や伝統工芸などを現地で体験するひょうごフィールドパビリオンや、万博会場などにおいて市町や地域単位での情報発信を行う、ひょうごEXPO41、尼崎市にある万博パークアンドライド用地にて、利用者を対象に県内各地のグルメや体験メニューなど兵庫の魅力を発信する、ひょうご楽市楽座を開催するなど、積極的に国内外へプロモーションを行い、県内各地への誘客を促進する予定と聞いております。明石市におきましても、先ほど申し上げました兵庫県が展開するひょうごフィールドパビリオン、ひょうごEXPO41、ひょうご楽市楽座への参加を検討しております。
ひょうごフィールドパビリオンにつきましては、明石観光協会と連携して、全国的にも珍しい生けす施設のある明石浦漁業協同組合において、漁業協同組合職員の案内と解説の下、昼頃から行われる活魚の競り市と施設見学を行いまして、その後、明石の魚を使用したおすしを召し上がっていただくプログラムを提供いたしております。
ひょうごEXPO41につきましては、東播磨3市2町と連携しまして、万博会場内の関西パビリオンの兵庫県ゾーンなどを使用して、今年度新たに製作するフィールドパビリオンのプロモーション動画の発信などを検討しております。
さらに、ひょうご楽市楽座では、従来、東播磨3市2町で持ち回り開催をしていましたが、3市2町で協議の上、万博開催期間中については、尼崎市にある万博パークアンドライド用地の隣接地を会場に、東播磨の3市2町の行政、商工会議所、観光協会で構成する東播磨産業・ツーリズム振興協議会において、万博開催中の土日4日間の午後4時から9時までの間、グルメや特産品の出展を通して明石の魅力発信を行い、観光客誘致を図ってまいります。今後も引き続き、兵庫県や東播磨の3市2町をはじめ、各関係機関と連携を図ってまいります。
続きまして、万博を契機としたインバウンド施策についてでございますが、国内の訪日外国人観光客数は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、2020年から2022年の間は年間500万人を下回っておりましたが、コロナが落ち着いた2023年には約2,500万人まで回復し、2024年以降も増加傾向にあります。また、2023年の観光庁調査によりますと、訪日外国人観光客の旅行消費額は、1人当たり約21万円となっており、コロナ禍前の水準を上回っており、訪問国別では韓国、台湾、中国などのアジア圏からの訪問が約8割となっております。明石市におきましても、魚の棚商店街など明石駅周辺を中心にアジア圏からの観光客が多く、明石観光協会が主体となりインバウンドの取組を行っているところでございます。
その具体的な取組としましては、明石駅前のあかし案内所において、多言語対応できるスタッフの配置や多言語パンフレットの配架により、様々な観光情報の発信を行うほか、大きなスーツケースを持って移動することが多い外国人観光客からのニーズのある手荷物預かり事業を実施しております。また、まち歩きを促進する取組として、明石駅周辺で使用できる食べ歩きクーポン券や鮨クーポンなどの販売、観光ボランティアガイドを活用した明石城のやぐらの公開事業、明石浦漁業協同組合と共同で昼網の競り見学などを実施しております。また、お尋ねの、昨年7月から9月に実施された兵庫デスティネーションキャンペーンの結果と反省点につきましては、明石観光協会が明石浦漁業協同組合の競り市及び施設見学、明石昼網鮨ツアーを展開しました。実施状況としましては、開催数6回、参加者数73名で、参加された9割以上の方が満足されたと回答を頂いたことから、明石市のPRにつながったものと考えております。一方で、会場となる明石浦漁業協同組合までのルート案内や周辺施設の情報が分かりにくいという声を頂いたことから、新たに多言語表記している明石昼網鮨ツアー用の案内リーフレットを作成し、2025年の大阪・関西万博をはじめ、増加するインバウンド需要にも対応できるよう取り組んでおります。
最後に、本市の観光の課題につきましては、主には観光客の市内滞在時間が短いことや、中高年層の観光客が多く、年齢層に偏りがあることが挙げられます。市内滞在時間の延長に向けては、本市での楽しみ方を食事や特産品の買物にとどまらず、明石浦漁業協同組合の昼網競り見学のような体験型の観光資源を増やしていくことや、様々なお店を回遊してもらう仕掛けとして販売している食べ歩きクーポン券などを充実させていくことなどが必要であると考えております。また、年齢層の偏りへの対応としましては、テレビやラジオ、新聞等のメディアに加え、主に若年層向けにユーチューブやSNSなどを活用した情報発信を行うなど、幅広いプロモーション活動を引き続き実施してまいります。
今後は、2025年の大阪・関西万博、神戸空港国際化などを契機に、インバウンドを含め観光客が一層増加することを見据え、国や兵庫県と密に連携を図るとともに、明石観光協会、明石商工会議所及び各事業関係者と連携して、明石への誘客を図れるよう、観光施策を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) ただいま御答弁いただきました。それでは、順次、再質問をさせていただきます。
今の御答弁にありましたけれども、インフラ施設の老朽化対策等を計画的に行うため、国庫補助金や地方交付税措置のある市債を活用し、財源確保し、必要な都市機能の維持と安全・安心の確保云々とありましたけれども、その計画に従って進めていきましたら、本市におきまして、高齢化が進んでいる現状の中、また、その割合が増えていくことが現実化していく近い将来におきましても、持続可能な財政計画の下運営されて、そして、収支の均衡が保たれるという認識でよいのでしょうか。いかがでしょうか。
○議長(辰巳浩司) 岸川財務部長。
○財務部長(岸川暢之) 財務部長でございます。
再度の御質問にお答えいたします。インフラ施設に関しましては、老朽化対策、更新も含めまして、国庫補助制度の活用といったものが前提と考えておりますけれども、世代間の負担の公平化の観点からも、やはり市債の借入れといったものが必要になってくるというところでございますけれども、地方交付税措置の高い市債の活用といったことに加えまして、返済額とのバランスを考慮した無理のない借入れを行うことによりまして、実質公債費比率、あるいは将来負担比率などの指標につきましても、適正な水準の維持に努めてまいりたいというふうに考えております。
社会保障関連経費の増加に関しましては、国の動向等も注視しながら、国庫補助金など有効な財源確保に努めていくといったことに加えまして、必要性、あるいは優先順位等々もしっかり見極めながら、限りある財源をできる限り有効活用することによりまして、収支均衡を基本といたします持続可能な財政運営に努めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) 収支の均衡が保たれると、安心だということで伺いました。
では、次に、産業振興について御答弁いただきましたけれども、この答弁の中で、企業誘致について言及されていなかったように思うんですけれども、その企業誘致についてはいかがでしょうか。お聞かせいただけますでしょうか。
○議長(辰巳浩司) 請井産業振興部長。
○産業振興部長(請井孝博) 産業振興部長でございます。
企業誘致ということで御質問いただいておりますが、企業誘致につきましては、税収の確保、それから雇用創出という面で、非常に重要な施策であるというふうには考えております。一方で、用地の確保、それから地権者の同意、用途地域の変更など、工場用地を確保した後につきましても様々な課題がありまして、一定の時間を要するものというふうに考えております。他都市でもいろんな事例がありますので、こうした情報収集に努めるとともに、可能な施策等々につきまして、関係機関とも調査研究しながら、必要な施策について考えていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) ぜひ、その企業誘致も含めて、財源確保ということで非常に大きなファクターになってくると思いますので、進めていただければと思います。
もう1点なんですが、産業を活性化させるためには、人材育成ということも大事なファクターの1つであると思います。若者の市外への流出などを含め、働き手、いわゆる労働力の確保や育成も産業振興における重要な課題であると認識しておるんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(辰巳浩司) 請井産業振興部長。
○産業振興部長(請井孝博) 産業振興部長でございます。
産業振興に関わります人材の確保、それから育成につきましては、現在、ハローワーク明石、それから明石商工会議所、それから市などで構成する明石地域雇用開発協会のほか、様々な機関と連携しながら取組を進めておるところでございます。人材確保の育成につきましては、特に、人員不足ということで、市内の事業者さんのほうからもいろいろ言われております。こうした取組につきましては、地域産業の維持・活性化において非常に重要な事項であるというふうに考えております。したがいまして、こういった関係機関と連携を図りながら、有効な施策にこれからも取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) それでは、この項目の最後の質問になりますけれども、歳入を増やすという面におきましては、産業振興施策の中でも、とりわけ新規産業の育成とか企業誘致が本当に大きな意味を持っていると私は考えておりますけれども、その点につきまして、丸谷市長のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。お願いします。
○議長(辰巳浩司) 丸谷市長。
○市長(丸谷聡子) 上田議員からの再度の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
上田議員のほうからは、新規産業の育成や企業誘致が必要ではないかという御提案だったと思いますが、先ほど部長からも答弁させていただいたように、様々な課題の整理が必要でございますし、明石のようなコンパクトシティの場合は、住環境とも非常に密接しており、市民生活に関わる課題でもありますので、ここは慎重にしていきたいと考えております。
まずは、現在、市内で頑張っていただいている事業者の皆様への支援をしっかり継続して行っていくということが重要な取組だと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) では、続きまして、2項目めの観光について再質問させていただきます。
例えば、少しでも明石の魅力を感じてもらい、明石に行ってみようかと思ってもらえるように、これはジャストアイデアなんですけれども、大阪・関西万博の現地で簡単に明石のアピールが可能な方法としまして、明石の魅力を余すところなく取り入れた動画を制作して、明石のイベントデーとか、そういったイベントのあるときに放映したり、現地ですぐに明石を体験してもらえるようなARアプリの活用とか、明石焼きの試食・実演なども検討できるのではと思いますけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
○議長(辰巳浩司) 吉田広報部長。
○広報部長(吉田貴之) 広報部長でございます。
上田議員の再度の御質問にお答えいたします。現地でのPR動画の配信でございますが、繰り返しにはなってしまいますが、ひょうごEXPO41の取組の中で、万博会場内の関西パビリオン兵庫県ゾーンなどを利用して、今年度、新たに制作するフィールドパビリオンのプロモーション動画の発信などを検討しております。また、今、御提案いただきましたARの動画につきましても、3市2町と連携して取り組めるものかどうか検討してまいりたいと考えております。また、体験型としましては、ひょうご楽市楽座の取組の中で、尼崎市にある万博パークアンドライド用地にて開催中の土日4日間、午後4時から9時までの間、グルメや特産品の出展を検討しておりますので、そういった場所でも明石焼きの出展などできないか検討してまいりたいと考えております。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) 私、先ほど冒頭にお話しいたしましたように、市長は施政方針の中で、にぎわいのあるまちづくりを掲げておられます。そのにぎわいのあるまちづくりには、今、申し上げた観光振興を推進していくことも非常に大事だと思っておりますけれども、その点、市長のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○議長(辰巳浩司) 吉田広報部長。
○広報部長(吉田貴之) 広報部長でございます。
また繰り返しにはなってしまいますが、2025年は大阪・関西万博の取組のほかにも、神戸空港の国際化や神戸マラソンの延伸などを控えておりまして、非常に観光としてもチャンスだと捉えておりますので、しっかりこの契機を逃すことないよう、各種団体と連携を図りまして、明石への誘客を図れるよう観光施策も進めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(辰巳浩司) 上田議員。
○議員(上田雅彦) 分かりました。ありがとうございました。でしたら、最後に1点、私の今から申し上げます御提案といいますかアイデアは、若干、時間と調整が必要になってくると思うんですけども、大阪・関西万博へ、いわゆる明石市内の児童や生徒が、ただ単に行くだけではなく、何らかの方法で参画することが非常に大切だと考えております。私自身も54年前の大阪万博に実際に行き、そこで月の石を見たり、あれだけ多くの外国人が一堂に会しているのを見たのも初めてでしたし、今でもあの光景は忘れません。自分の心の中にも大きなよき思い出がレガシーとして残っております。
ですので、例えば子供たちが参加できるようなワークショップや、本市が取り組んでいるSDGs施策や環境保護プログラムなどの教育プログラムを作成して、児童生徒に国際イベントの意義や将来の地域貢献意識を高めて、国際人としての感覚を養ってもらう、そういった企画は考えられないでしょうか。こちらも市長のおっしゃるシビックプライドの醸成にもつながりますし、明石の若人が国際感覚を養い、これからの明石を牽引していくパワーになるやもしれません。開会まで300日余り迫った中で時間はありそうでありませんし、なさそうであります。そんな状況におきまして、この件につきまして、児童や生徒が大阪・関西万博に参画することの是非も含めて、市長のお考えをぜひともお聞かせください。
○議長(辰巳浩司) 佐野副市長。
○副市長(佐野洋子) 副市長の佐野でございます。まず、私のほうからお答えさせていただきたいと思います。
議員からの御提案で、万博について子供たちのそういった参画、参加というふうなことを考えないかという、今、改めて御提案をいただきましたので、その点につきましては、この万博についての明石市の役割といいましょうか、そういったものを、また県と情報共有させていただいて、また3市2町とも情報共有させていただく中で、こういった問題は教育とも関わる問題ですので、市全体としてどういったことができるのかということを改めてまた検討してまいりたいというふうに考えます。
以上でございます。
○議長(辰巳浩司) 北條教育長。
○教育長(北條英幸) 教育長でございます。
児童生徒の万博への参画という御意見でございますが、現在、兵庫県のほうでも学校行事として万博に行く場合は、入場に対しての補助を行うということを表明されておりますが、ただ、パビリオンの内容でありますとか万博の詳細については、いまだしっかりとした情報というのをつかんでおりません。したがいまして、学校としてどのような形で参画するかとか、そのあたりにつきましては、今後、その情報であるとかを学校とも十分に共有しながら検討していくことになるかと思います。御理解のほどをよろしくお願いいたします。