たかお秀彰議員が一般質問を実施
○議員(髙尾秀彰)登壇 明石維新の会、髙尾秀彰です。発言通告に従いまして2項目質問いたします。
1項目めは、気軽にバスケットボールを身近で楽しむことができる環境整備についてです。
日本プロバスケットボールリーグ、Bリーグや、日本代表の2023年のワールドカップでの躍進や、パリ2024オリンピックへの出場を男女で決めたなど、そして日本人選手の全米バスケットボール協会、通称NBAでの活躍、バスケットボールそのものが報じられる機会が増えたことなどの影響もあり、日本でバスケットボール人気は急速に高まっています。近年のバスケットボール人気の高まりなどを受け、近隣市町である神戸市ではバスケゴール倍増プランを進めており、加古川市においても2025年春の利用開始を目指し、日岡山公園の再整備工事の計画で、3人制バスケットボールコート、3x3コートと、スケートボードパークの整備に取り組んでいます。これまでにも私の下にも、気軽に行ける身近な公園にバスケットゴールの設置を望む市民の方々からたくさん声が届いており、市のほうにも、バスケットゴール設置の要望の声が年に数件寄せられていると聞いています。本年5月7日に行われました議会報告会においても、協会の方から、気軽にバスケットボールをする所が身近になく、子供なりに工夫して公園の滑り台をバスケットゴール代わりに使っている姿を見かけた。かわいそうなので市のほうで何か対応してもらえたらという意見もありました。こうした状況で市民ニーズを踏まえると、本市においても身近な場所で整備が進めば、子供の日常の中でスポーツが自然と溶け込める環境となることで、チャレンジ精神が芽生えていくのではないでしょうか。子供たちがいずれ若者と呼ばれるように成長したときにも、魅力ある明石と感じ、明石がいつまでも若者に選ばれる、そんなまちを目指し、健全育成をより意識した、こどもを核としたまちづくりをさらに進めてみてはと考えますが、本市の見解をお伺いします。
次に、2項目め、小中学校体育館の空調設備の整備の進捗についてお伺いいたします。
昨年の12月議会で私から体育館の空調設備の整備について質問をした際、先行導入事例を参考に総合的に検討していくとの答弁がありました。気象庁からは、今年の夏も観測史上最も暑い夏となった昨年に匹敵する可能性があるとの発表がなされました。学校体育館は年間を通じて体育の授業や集会、部活動など、学校内でも使用頻度が高く、その大半が避難所や避難場所に指定されていることから、安全性を確保することは極めて重要であると文部科学省のホームページにも掲載されています。真夏の暑い日に小中学校の体育館を授業や集会、部活動などで使用する際、気温が35度まで上昇した場合、体育館の屋内の温度は何度になってしまうのか。体育館は屋内の温度が高くなってしまうと、なかなか温度が下がりにくい特性があるとも聞きます。そう考えると、熱中症を発生するリスクや体調への不安・影響を及ぼすのは想像に難くありません。熱中症予防対策として、小まめな休憩や適切な水分補給の指導は基本でありますが、児童生徒の安全の確保を考えると、環境整備も同じと考えます。子供たちの教育環境の向上を図ることはもちろん、有事の際、避難所として、また、食料品物資の保管庫など、様々な機能も期待できる学校体育館の空調設備の整備は急ぐ必要があると考えます。
財政負担を抑える国の支援策として、総務省が所管する交付税措置が70%の緊急防災・減災事業債や文部科学省が所管する補助率が2分の1である学校施設環境改善交付金は、2025年度、来年、令和7年度までとなっています。現在、そして今後、どのように取り組まれていくのかお聞かせください。
以上、2項目、御答弁のほどよろしくお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 田仲都市局長。
○都市局長(田仲 豊)登壇 都市局長でございます。
議員御質問第1項目め、気軽にバスケットボールを身近で楽しむことができる環境整備についてお答えいたします。
バスケットボールは、2021年の東京オリンピックで3人制バスケットボールが正式種目となり、来月に迫ったパリオリンピックにおいては、5人制バスケットボールの日本代表が男女そろって出場するなど、近年、盛り上がりを見せるスポーツになっております。また、本市におきましても、公園内にバスケットボールのゴールを設置してほしいとの要望が年に数件寄せられるなど、バスケットボールに対する市民の関心は高いものがございます。バスケットボールのゴールにつきましては、これまでも市内の数か所の公園に設置しておりましたが、いずれも住宅が密集した地域でございまして、近隣住民から音がうるさいといった苦情が寄せられたことや、ゴールそのものの老朽化が進行したことから、良好な住環境の形成あるいは安全・安心の確保を目的に撤去してきたところでございます。そうした中、昨年度の本会議で御提案のありました移動式バスケットボールコートを活用した社会実験に、今年度取り組むことといたしました。社会実験におきましては、市民ニーズや騒音問題などの課題を把握するとともに、イベントとして活用することで、新たなにぎわいの創出につなげたいと考えております。
移動式バスケットゴールにつきましては、比較的低コストでレンタルすることができまして、設置条件として基本的にはアスファルトあるいはコンクリートなどの舗装された場所とされております。レンタルで移動式であることから、一般の公園よりもしっかりと管理する必要がございます。こうしたことから、現時点につきましては、管理者が常駐しており、なおかつ無料の駐車場がございます石ケ谷公園、さらには交通利便性の高い市街地周辺ということで、大蔵海岸を候補地として検討を進めているところでございます。こうした社会実験に取り組むとともに、誰もが気軽にバスケットボールを楽しむことができるよう、身近な公園におけるゴールの設置につきましても、検討を進める必要があると考えております。
ゴールの設置につきましては、先ほども申し上げましたけども音がうるさいといった苦情があることから、住宅地から距離があり、ゴールの設置に必要なスペースを確保できる大久保北部の明石北わんぱく広場におきまして、2018年度に1基を設置したところでございます。設置してからこれまでの間、明石北わんぱく広場におきましては、多くの方が利用される一方で、苦情が寄せられるといったこともなく、好評を博しているところでございます。こうしたことを踏まえますと、基本的には地域に密着した街区公園ではなく、比較的規模の大きな近隣公園以上がゴールの設置の対象となりまして、地域の合意形成が整えば、設置に向けた検討を進めることができると思っております。
そのほか、明石中央体育会館や明石海浜公園の屋内球技場におきましては、有料ではございますが、個人や友人で気軽にバスケットボールを楽しむことができるよう、屋内施設を開放する時間帯を設けたスポーツ開放という取組を実施しているところでございます。こうした取組と併せ、子供の健全な育成を目指しまして、身近な公園などにおきましても、誰もが気軽にバスケットボールを楽しむことができるよう検討を進め、多様なスポーツに親しむことができるまちづくりの推進に取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 田中教育局長。
○教育局長(田中典子)登壇 教育局長でございます。
御質問第2項目めの小中学校体育館の空調設備の整備の進捗についてお答えいたします。
空調設備につきましては、全小中養護学校において、児童生徒が学校生活の中で一番長い時間を過ごす普通教室と、授業での利用頻度が高い特別教室について、令和2年度までに設置が完了しています。全国の体育館の空調設備の導入状況については、令和4年9月1日現在で、小中学校の導入率は11.9%にとどまっています。さらに、導入実績のある自治体の整備内容を調査すると、体育館の全館空調を実施している自治体は限定的で、体育館の一部を冷やす部分空調の整備をしている自治体が多く見受けられます。授業をはじめ式典の会場としても使用される体育館の空調設備の導入については、昨今の猛暑における児童生徒の熱中症対策として効果的であるとともに、災害発生時の避難所としての活用もされ、避難者の健康面やストレス軽減等において大変重要なものと認識しているところです。本市の市内全校の体育館に空調を整備するためには、大規模な空調設備の配置や電気容量の増設などの初期費用のほか、設置後のランニングコストなど相当な経費が必要となることから、慎重に研究をしているところです。
空調の設備については、大がかりな工事を必要とせず、機材をスポット的に設置する簡易的なものもあれば、電気配線や配管工事を要する高出力タイプの空調設備まで様々な設備の種類があります。また、断熱性の確保がされていない場合、通常より出力の大きい空調設備の設置やランニングコストが高額になるため、断熱性の確保についても、併せて研究が必要と考えています。断熱性確保の方法についても、体育館の屋根や外壁に断熱材等を施工するものから、窓に断熱カーテンや二重ガラス窓を設置するなど、様々な施工方法があります。このようなことから、今年度は体育館に空調設備を先行導入している幾つかの自治体の実際に稼働している様々な空調施設を視察し、どのような整備手法が効果的であるか、効用面や経費面に見合う効率的な整備について研究していきます。よろしく御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(辰巳浩司) 髙尾議員。
○議員(髙尾秀彰) それぞれ御答弁いただきありがとうございます。気軽にバスケットボールを身近で楽しむことができる環境整備についてですが、様々な課題があることはよく認識しております。けれども、子供から大人まで楽しめる、健全に生活を送る環境の底上げを図ることにもつながると思いますので、気軽に行ける公園への環境整備をぜひとも前向きに取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。これは意見とさせていただきます。
続いて、学校体育館の空調設備の整備の進捗についてですが、昨日も今日も、この明石においても29度ぐらいに気温が上がっているんですね。そんな中で、熱中症は今、命の危険も考えるものになっていると思うんです。繰り返しになりますけれども、部活動などで体育館を利用する子供たちが、より集中して活動できるように、児童生徒が快適に安心して学校生活を過ごしてもらえるように、一刻も早い環境の整備が必要となると思うんです。幾つかの自治体へ視察を考えているとのことですけれども、近隣市町で同じ中核市である西宮市では、中学校20校の体育館の空調設備の整備が令和2年度末で終了しているそうなんです。現在、参考にされようとする視察先等はどのようにお考えでしょうか。
○議長(辰巳浩司) 田中教育局長。
○教育局長(田中典子) 教育局長でございます。
視察先の選定についてでございますが、体育館空調設備の工法については、簡易なものから大がかりなものまでありまして、また、断熱方法についても様々な施工方法がありますので、近隣自治体へ体育館空調の導入状況や整備の内容等について照会を実施しているところでございます。その結果に基づきまして、空調設備や断熱工法が異なる複数の先行事例を視察して、設備ごとの効果を把握する考えでおります。現在は、空調設備を導入している自治体と、視察のための調整をしているところでございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。